だ3Dグラフィックも発展途上の段階であり、このゲームも当然その制限の中で制作されています。このプロジェクトでは当時に実現できなかったガラージュの世界の「あるべき姿」を引き出します。
監督である作場はこのゲームのアートディレクション、シナリオ、ゲームデザインも兼任しており、全ての3Dグラフィックには手描きの設定画が存在します。今回オリジナル版のレンダリング画像を設定画構想時のイメージに近づけるべく私自身が全てPhotoshopによって修正いたします。一部の背景にいたっては劣化したゲーム画面しかデータが存在しないため、3Dを使用しないで、ほぼ新規の描き直しとなっている場面もあります。
新旧の比較画像です。修正後の画像では、暗闇に光るレールの反射、光源の変化を反映した色彩の適用、スケールに合った木目の質感、ディテールの追加、そして何よりも湿度を含んだガラージュ世界の空気感が表現されているのが見て取れるかと思います。このような場面では元の画像はほぼ下書きとして利用されています。
新規の描き直しとなっている例です。
マルヤ百貨店も本来の雑多感を取り戻します。
修正は背景だけに留まらず一部のキャラクターにも及びます。オリジナル版のキャラクターに思い入れのある方には申し訳ないのですが、これが本来の道代の姿です。
ゲーム内で使用される動画はAIによるフレーム補完によって、全て30FPSで再生されるようになります。さらに、一部の動画では手描きの前景を加えることによるディテールアップを施します。
【ゲームシステム】
ゲームに対する要求もこの20年で大きく変化しました。かつては当たり前であった不条理なほど難しい謎解きや不親切なインターフェースは、現在においては到底受け入れられないものとなっています。この点に関してもオリジナル版のゲームが持っていたゲーム性を損なうことなく改善いたします。具体的には序盤から中盤のゲームバランスの大幅な見直し、スマホに特化し刷新されたユーザーインターフェース、いつでも参照できるゲームマップの実装などです。またやり込み要素であるビンドウや釣のシステムは、難易度を適切に調整しつつ大幅に強化されます。
■移動は、移動可能な方向に矢印が表示され、昇降機においても上下方向の矢印が表示されるため、探索可能な場所を見逃すことはありません。また調査可能なポイントはゲームの雰囲気を壊さないようにゆっくりと点滅します。
■ 所持品は全アイテムにアイコンが表示され、より鮮明にガラージュの世界を想像することが出来るようになるでしょう。ポスターや水棲機械は拡大表示することも可能です。
■ 地図画面はまだ仮のもので、リリース時には主人公の位置表示、フロア階数ごとのマップ表示、マップ拡大縮小機能などの実装を予定しています。
■ガラージュ世界における通貨であるスタンプを稼いだり、釣の餌を捕獲するためのビンドウシステムはより多様に、そしてゲーム性の強いものになります。ビンドウを設置できるウィンチをおよそ2.5倍に増加。ビンドウにレアアイテムを追加し蟹の種類も大幅に増えます。蟹には生息域が設定され、もちろん非常にレアな蟹も居ます。また、ごく稀に蟹以外のものが入っていたりするかもしれません。
ストレッチゴールについて
今回のクラウドファンディングでは最初からストレッチゴールを設定します。これは更なる拡張シナリオを実現するためです。現状の開発課題だけでもその作業は膨大ではありますが、ストレッチゴールの達成によってガラージュの世界にアナザーエンディングを実