クトゥルー神話ファン待望!怪奇と幻想の豪華短編集『グラーキの黙示・仮』を翻訳出版したい!

クトゥルー神話ファン待望!怪奇と幻想の豪華短編集『グラーキの黙示』を翻訳出版したい!
クトゥルー神話ファン待望!怪奇と幻想の豪華短編集『グラーキの黙示』を翻訳出版したい!

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英国の闇に潜む恐怖神話を暴き出す
ラムジー・キャンベルの初期作品集

第二世代クトゥルー神話作家を代表する一人、ラムジー・キャンベルの伝説的な作品集の完訳にチャレンジ!
原書である『Cold Print』は、1980年代以前にラムジー・キャンベルが著したクトゥルー神話小説の集大成ともいうべき作品集で、
1985年にScream/Pressより刊行された後、1993年に増補版がHeadlineから刊行された。今回、翻訳の底本として用いるのは、こちらの増補版の方である。
グラーキ、アイホート、イゴーロナク、ダオロス、バイアティス(※)、グロースなどの神々。
ブリチェスター、ゴーツウッド、キャムサイド、セヴァンフォード、テンプヒルといった、英国はグロスターシャーに位置する胡乱なる町や村の名前。
そして、邪教の知識、教理の記された禁断の聖典『グラーキの黙示録』——。
これらは皆、ラムジー・キャンベルの作品より現れて、暗黒の神話大系たるクトゥルー神話に取り込まれることとなったバックグラウンド・マテリアルであり、
それらの初出作品の全てが、この作品集に収められているのである。(※名称そのものはロバート・ブロック作品が初出)

●収録予定作品(邦題は仮)
「ハイ・ストリートの教会 The Church in High Street」(1962)
「橋の恐怖 The Horror from the Bridge」(1964)
「ヴェールを剥がすもの The Render of the Veils」(1964)
「湖の住人 The Inhabitant of the Lake」(1964)
「スタンリー・ブルックの遺志 The Will of Stanley Brooke」(1964)
「ムーン=レンズ The Moon-Lens」(1964)
「魔女の帰還 The Return of the Witch」(1964)
「立石のある島 The Stone on the Island」(1964)
「城の部屋 The Room in the Castle」 (1964)
「シャッガイよりの妖虫 The Insects from Shaggai」 (1964)
「ユゴスの陥穽 The Mine on Yuggoth」 (1964)
「音の世界 The Plain of Sound」 (1964)
「コールド・プリント Cold Print」 (1969)
「窖よりの狂気 A Madness from the Vaults」 (1972)
「フランクリンの章句(パラグラフ) The Franklyn Paragraphs」 (1973)
「誘引 The Tugging」 (1976)
「パイン・デューンズの顔 The Faces at Pine Dunes」 (1980)
「嵐の前に Before the Storm」 (1980)
「絵の中にこんなものが—— Among the pictures are these」 (1980)
「浜辺の声 The Voice of the Beach」 (1982)
「ブラックアウト Blacked Out」 (1984)

収録作品の中には、既に邦訳されて商業刊行されているものも少なからず含まれているが、
複数のアンソロジーや雑誌にばらばらに掲載されていて、キャンベルの紡ぐセヴァン・ヴァレーの恐怖をまとまった形で読むのは、
日本の読者にはなかなか敷居の高いことだった。
のみならず、「誘引」「嵐の前に」などのクトゥルー神話ファンとしても重要な「典拠(ソース)」となる作品が未訳のままになっていたのである。

※日本語版書籍は、1・2巻セットで合計800ページ前後を想定しています。

自分の家に引き返し、埃を払って背表紙を確認した。
どうやら、同じ装丁の全集本がぜんぶで十一冊ならんでいるらしい。
書名は『グラーキの黙示録』だった。一巻目をひらくと、それはじつは旧式のルーズリーフ・ノートで、どのページも古ぼけた手書き文字で埋めつくされていた。
読みはじめ——五冊目を読み終えたときには、もう外が暗くなっていた。
ここで、それに何が書いてあったのかは説明しない。
クリスマスに来てくれれば、自分の目で確かめられるだろうから——いやあ、いち