【古新舜監督最新作!】映画『いまダンスをするのは誰だ?』を製作したい!

パーキンソン病治療薬には、「ジスキネジア」(身体が勝手に動く)という副作用があります。委員会のメンバーの経験で、ジスキネジアが起きているところを見た職場の上司から「なぜ踊っているんだ?」と言われたこと、ダンスがリハビリの一つとなっていることがあり、物語の一つのキーとして「ダンス」を取り上げています。(PDダンス監修:マニシア/振付家・ダンサー)

監督・古新舜の映画製作への想い

監督の古新舜は、ロサンゼルスJFFLA「最優秀脚本賞」、山形国際ムービーフェスティバルW受賞など、多数の映画祭受賞歴のある監督ですが、東日本大震災を経て、自らが手掛ける映画作品は、メジャー作品のように原作が出ている作品の映画化ではなくて、マスメディアやメジャー作品では扱われないような社会性のあるテーマを取り上げた作品を創り上げる監督でありたいと志すようになりました。

東日本大震災直後にボランティア活動に入った福島県南相馬市東日本大震災直後にボランティア活動に入った福島県南相馬市

私たちは、豊かさを追い求め、貨幣を増やすことに盲目的になり、命のありがたさや自然・動物への畏敬の念を長らく欠いてきた時代が長かったと感じます。そのために、力が弱いものが社会の端っこに追いやられ、孤立や鬱、自死などの社会問題が令和の時代に根深く存在していると思います。
だからこそ、監督の古新が伝えていきたいのは、生きるということはは様々な命によって生かされているという感謝の気持ちなのです。それは人間だけではなく、犬や猫、動物や自然、様々な存在全てに対してのありがとうの気持ちなのです。

長編初監督作品「ノー・ヴォイス」(2013年公開)
犬猫の殺処分問題を扱った本作は、ペットショップで値段を付けて売られている犬や猫が多数ある反面、保健所に連れてこられ、約1週間後にガス室で殺処分を受ける犬猫の数が多数いる。一つひとつの命は平等であるはずなのに、人間の身勝手さや欲望で苦しめられる命があることを多くの方々に伝えたい。そのような想いで4年間制作をし続けて完成された作品です。

本作は観客の方々に高いご評価を賜り、2020年には、普連土学園中学校の国語の入試問題に採用されました。
本作に込めたメッセージは、取材をさせていたたいた応援者の児童文学作家・今西乃子先生が伝えていた言葉です。

「誰かを幸せにすることは、自分を幸せにすること」

人間は決して一人では生きていけません。だからこそ、自分自身を受容していく姿勢を大切にしながら、自分本位ではなく、他者や囲まれている命に対して愛情や貢献をしていくことで、幸せな人生が自然と導かれていく。そんな監督の想いを本作には込めました。

長編2作目作品「あまのがわ」(2019年公開)

その次に製作したのが、分身ロボットOriHimeをモチーフにした「あまのがわ」です。都会で心を無くした女子高生がOriHimeと共に屋久島を旅をする物語です。本作で映画初主演を飾りました福地桃子さんは、朝の連続テレビ小説「なつぞら」はじめ、現在大変話題となっている女優さんです。

本作で扱いました分身ロボットOriHimeは、体に障害を抱えた方がOriHimeを通じて外に出歩いたり、仕事をすることができる遠隔コミュニケーションロボットです。このロボットの開発者の吉藤オリィさんは、寝たきりで孤独を抱えている方々が人と接する機会を届け、人生を明るく歩んでもらいたいという想いでこのロボットの普及に務められている方です。
本作では、4歳の時に交通事故で脊髄を損傷して