函館あうん堂ホール継続支援「おうちdeあうん堂」プロジェクト

函館あうん堂ホール継続支援「おうちdeあうん堂」プロジェクト
1983年から函館の音楽シーンと共に歩んできた「函館あうん堂ホール」ですが、コロナ禍のダメージは大きくこのままでは生き残れない…歴史あるハコを守る為にできる事を考えました。あうん堂にお客さんが来れないなら、こちらからあうん堂をお届けしようという発想で「おうちdeあうん堂」プロジェクトを立ち上げます。

【はじめに】

函館あうん堂ホールは1983年にオープンし、音楽やバンドが特に熱かった80年代から現在に至るまで、地元ミュージシャンの皆様と共に函館の音楽シーンを歩んできました。前身のジャズ喫茶としての歴史も加えれば50年以上の歴史がございます。日本を代表するビッグネームとなったロックバンドG、伝説的J-POPバンドの女性ボーカルY、そういう方々も含め函館で音楽を愛してきた方なら、今もあうん堂の思い出を心に留めていただけていると思います。著名なアーティストから高校生が初めて結成したバンドまで、本当にいくら感謝してもしきれないほど沢山の方にご利用いただいてきました。
【運営会社】

現在、函館あうん堂ホールを運営しているのは、道南地域を中心にイベント音響照明などを本業としている、有限会社ステージ・カンパニーです。私は代表取締役の中川(通称:しゃちょー)と申します。

(2019年夏、函館市内温泉街花火大会の音響業務中のひとコマ)

2018年の夏に、先代マスターからお店を引き継いで私が3代目のオーナーとなり、オープン当時からあうん堂でのバイトやスタッフを経験し、あうん堂と歩んできた笹井君を代表(店長)として迎え、リオープンしました。

(2018年夏、リオープン初日の挨拶をする笹井店長)
【コロナ禍との闘い】

2019年迄は何とか順調に推移していたのですが、その後の忌まわしいコロナ禍により、現在に至るまで1年半近くの中で行うことができたリアルライブは数本、イベント音響業務も数本に留まり、まさに9割減といった感じです。配信ライブも行ってきましたが、収益的には補えるものではなく、オリジナルグッズの通販PRはもちろん、地産品を販売する青空市やカフェ営業、最近ではイベントの露店カフェ出店などの臨時営業を行なったり、はたまたこの業界とは無関係なバイトにも励んだり、月並みではありますが前向きにできることは色々とやって食い繋いでまいりました。

コロナ禍の終息は見えないままですが、プロのアーティストによる大会場や配信のライブ公演は復活しつつあります。しかし地方の小さなライブハウスは地元のアーティストやミュージシャン、そして地元のお客様によって支えられており、こういう方々の多くは本業たる職業を持ちながら活動されている方が多く、現在もお勤めの会社などからライブ出演、ライブハウスへの出入りを制限されているという方もいらっしゃいます。このため緊急事態宣言が解除されても、そう簡単には以前のようには戻れない方も多々いらっしゃるのです。さらに、本業であるイベント音響照明の方も、軸となる地方の自治体、商工会、青年会などが主催するお祭りやイベント、花火大会などの殆どは2年連続中止となっており、本業も収益的に非常に厳しくダブルパンチを喰らっている状況です。、このままでは会社自体が立ち行かなくなる寸前です。当社の事業がこのような疫病や災害などに脆弱であることがハッキリしたため、収益を支えるための新たな事業を打ち立てることを進めていかなければいけません。

時代が大きく変わっていく中で、変わっていくものと、変わらないものがあるとすれば、函館あうん堂ホールは変わらないものでありたい、大事な思い出や歴史の詰まった函館あうん堂ホールは、このままの姿で将来に残していきたい。そう考えています。 しかしそのためにこそ、新しい時代の中で生き残っていくための新しい業態やビジネスを打ち出しチャレンジしていく必要があると思います。古きよきものを残していくために新しいチャレンジをしていくという考え方です