ご覧いただきありがとうございます。東京都北区十条にて銭湯を営んでおります、「十條湯」と申します。
昭和23年に創立し、現在は二代目の横山宗晴が社長を務めています。
昭和52年撮影 十條湯
また、昨年9月より「銭湯を日本から消さない」をモットーとする銭湯継業の専門集団”ゆとなみ社”から経営支援を受け、出向社員であり現在十條湯の店長を務める湊研雄と喫茶専属スタッフを運営メンバーに加え、体制を一新させて、経営改善に繋がる様々な取り組みに挑戦しています。
十條湯メンバー集合写真(※2020年10月撮影時)
〜十條湯の取り組み 紹介〜
月曜イベント ペパーミントサウナ水曜イベント ヴィヒタサウナ
〜廃業危機から経営支援までの背景〜
昨今、廃業が続く銭湯業界。そして実は十條湯もここ数年、廃業の危機に晒され続けています。
生活環境や習慣の変化による客数の減少などを受け、年々経営は悪化。抱えた多額の負債を返しながら、十條湯を守るため何とか必死に営業を続けるも、ついに社長と女将が体調を崩し、しばらく休業を要されます。そして見かねた借り入れ先からの融資の打ち切りの打診と続き…。
厳しすぎる事態の連続に、もうここまでか…と諦めざるを得ない状況にまで陥りました。
そんな時、湊より「十條湯の力になりたい!」との申し出があり、また、彼の熱い想いに感化された長女も、一度は十條湯を離れたものの、継ぐことを決意し戻ってくることに。こうして現在の体制となります。
十條湯には、”併設の喫茶店”があることを、ご存知ですか?
1985年に生まれたこの喫茶スペースは、”いらっしゃる全てのお客様に、さらなる癒しを提供したい”という女将の想いが詰まった場所。
喫茶店が併設している銭湯はかなり珍しく、十條湯最大の特徴であり強みです。
わたしたちは、この強みを活かした運営が、十條湯を再建するにあたって1番の要となると確信しております。
しかしこちらのスペースは現状、ほとんど機能していない状態にあり、その原因を十條湯にいらっしゃるお客様にヒアリングした結果、以下のような問題点が明らかになりました。
喫茶店としての存在感が薄い。入りづらい(注文しづらい)という意見が多く寄せられています。
昨年より喫茶専属スタッフを雇用したことで、人手不足の問題は解消され、少しずつ常連のお客様もついてくださってはいますが、未だに「喫茶スペースに気づかず利用できなかった」などの声は多く、存在の薄さは拭いきれず…。
喫茶店としてしっかり機能させることができれば、十條湯全体の魅力度が上がり、収益アップに繋げることができます。
そこで、居心地がよくインパクトのある空間を目指した店内改装が必要であるという結論に至りました。
喫茶店を中心とした店内改装が決まったのは昨年のこと。再建が始まったばかりの当時では、すぐに改装費用を調達することが不可能だったため、まずはサウナのアップデートに力を入れることで売り上げを伸ばし、1年かけて資金を集めようという計画でした。
しかしそんな矢先、新型コロナウイルスが更なる猛威をふるいます。
緊急事態宣言の影響で売り上げに繋がる企画などは実施が制限され、喫茶も制限付きの営業、サウナはつい先日まで利用禁止を要されていました。
その結果、年間で計画していた売り上げ目標額を下回ってしまう現状となりました。
十條湯を残していくためには、今回の改装は必須。担当の業者さんも1年前から準備をしてくださっている。けれど資金調達しようにもこれ以上借り入れ