カンボジアの子どもたちの豊かな学びの場をつくりたい

カンボジアの子どもたちの豊かな学びの場をつくりたい
公益財団法人CIESFは、カンボジアの子どもたちに質の高い教育を届け、「地球益を目指す志をもったリーダーを育てる」ために、幼小中一貫校を運営しています。この11月に新学期を迎える子どもたちのために新しい教室の備品と教材を購入して、より豊かな学びの場をつくります。

支援をしてきました。教員養成校にアドバイザーを派遣、指導し、教師も少しずつスキルを身につけ、一部自分たちで授業研究ができるようにまでなりました。支援している教育行政官向けの大学院では行政の改善を促したり、起業家育成のためのビジネスモデルコンテストでは、「三方良し」の考えを取り入れたことで、ソーシャルビジネスのアイディアが多く提案されるようになりました。

それぞれで少しずつですが、改善がみられましたが、支援を続けていく中で大きな壁になっていることがありました。

それは「格差」です。

カンボジアは近年の経済発展が著しく、都市部では高層ビルが立ち並び、一見開発途上国とは思えないような場所も多く見られます。経済成長とともに富を得て豪邸に住む人がいる一方、その一角にはトタン屋根の家が並び、貧困ラインといわれる1日あたり200円で生活する人もいます。

教育面でも、インターナショナルスクールがどんどん増えていますが、質の高い教育を受けるには、残念ながら経済的に恵まれた環境にいる子どもしか受けられないようになっています。

格差をなくすには、地球益を考えられるリーダーが必要

私たちは、これを改善するには、「地球益を考えることができるリーダー」が必要だと考えました。

「自分さえよければ」「今さえ良ければ」「自分の国さえよければ」という利己的な考えではなく、

国や人種や宗教などを飛び越えて、共に生きる未来を考えて行動できるリーダーがいれば、世界は変わる、皆が平等な、持続可能な社会を実現できると考え、この学校は、そのような将来の社会に貢献できるリーダーを育てるために設立しました。

「教育のチカラで未来は変えられる」

何十年もかかるこのプロジェクトですが、将来カンボジア国内にも広げ、アセアン、そして世界へ発信することで、誰でもどこでも質の高い教育を受けられる世の中を実現し、「地球益」という共通の概念を誰もが持っている世界になると信じて活動を続けています。
【幼小中一貫校CIESF Leaders Academyってどんな学校?】

上記で述べたように、今世界で目標とされているSDGsのような持続可能な社会を創るためには、自分さえよければ、自分の国さえよければ、という考えではなく、地球益(地球上すべてのものにとっていいこと)という共通の概念を持ち、持続可能な社会のために行動できる人を育てることが大切です。それには子どものときからの教育がとても重要だと考えています。私たちは未来の持続可能な社会を実現するために、授業料無料の学校をカンボジアに設立しました。(一部教材費あり)

「地球益を考える、志を持ったリーダーを育てる」

この学校の建学の精神です。

今日本でスタンダートである、教師主導型の授業、学年制、教科制の学びのままで本当によいのでしょうか。大学に入るためだけの詰め込みの学習でいいのでしょうか。

この学校では、課題解決型学習と呼ばれるような、自分の関心や興味をとことん探求したり、身近な問題や社会課題に目を向け、自分ごととして捉え、正解のない問いに向き合います。そういった積み重ねの中で、誰かのために自分が何をしたいのか、そういった志を持つことが大切だと考えています。また基礎学習は個々のペースで学習できるようにします。わからないことは何度も、先に進みたい子はどんどん進む、そういったことを実現するためにひとり1台のダブレットも積極的に活用します。

カンボジアの教育省も全面的にサポートしてくださり、この学校がカンボジアのモデル校となることに期待を寄せて