食品ロスと困窮者をつなぐ「フードバンクちば」〜活動維持と体制拡充に向けて


日本ではまだ賞味期限が残っているにもかかわらず、包装の破損や印字ミス、流通の都合等で大量の食品が廃棄されています。
私達は2012年5月に「フードバンクちば」を立ち上げ、このような食品を企業や個人から無償で引き取り、必要としている福祉施設・団体等や生活困窮者に無償で提供するフードバンク活動を始めました。

フードバンクの活動は、無償でいただいた食品を無償で差し上げるため食品の行き来に利益は生じません。むしろ保管や配送に経費がかかります。困っている方々から経費をいただくわけにはいかないので、かかる費用は会費や寄付、助成金等で賄っていますが、不足分は持ち出しでやってきました。
私達は民間の小さな団体ですが、ムダをなくす一方で、困っている方のために役立てたいという熱い思いと、私達の活動に賛同してくださる多くの方々の支えでここまでやってきました。しかしながら、活動を維持し、新型コロナ感染拡大の中、増え続けるニーズに応えていくためには、すでに限界が近づいています。
一方で、長引く不況の中、千葉市若葉区・中央区では平成30年の生活保護受給率(全国平均1.64%、千葉県1.35%)が3%超と深刻な状況であり、千葉県内でも失業・非正規雇用、病気や介護等の理由で生活に困窮する個人や世帯は増え続けています。今回のコロナ禍で、何とか持ちこたえてきた人達も生活の維持が厳しくなってしまうことは避けがたい状況と言えます。

今回、多くの方々にこの活動を知っていただき、食品ロスと生活困窮の問題について向き合う機会にしていただければと思います。
このプロジェクトで実現したいこと

体制と実働を整え、増え続ける困窮者に対応できるようしっかりとした基盤を築き、フードバンク活動を地域に根ざす盤石なものにしていきたいと考えています。法人化に向けた検討会議もコロナ禍の影響で頓挫していますが、なるべく早い段階で法人化の手続きに入りたいと思っています。

クラウドファンディングを通じて、食品の提供をはじめ、ボランティアへの参加、サポート会への加入等、継続的にフードバンクちばを応援していただければ嬉しいです。
私達の地域のご紹介

フードバンクちばは、千葉市稲毛区で活動を開始しました。千葉県内の社会福祉協議会を中心に県内のさまざまな支援機関と連携し、ご家庭や職場を中心としたフードドライブ(食品の回収)を年3回行っています。また、県内の企業からは余剰品や災害備蓄品等の提供、県内の生活協同組合では「いのちをつなごう!キャンペーン」と称して毎年秋にはフードドライブにご協力いただいています。

また、千葉は米どころでもあり、秋口からお米の寄贈が多くあり、都市部では珍しく、お米の確保に困ることはありません。子ども食堂や生活支援の施設等へもたくさんのお米を提供しています。

千葉県内でフードバンク活動を最初に始めたのは、私達ですが、今では大小さまざまなフードバンクが出来てきています。私達はその立ち上げを応援したり、食品をシェアしたりと、その連携も大切にしています。
プロジェクトを立ち上げた背景

新型コロナ感染拡大に伴い、食品提供の依頼が増える一方で、企業等からの寄贈品もコロナ支援という形で増えています。
しかしながら、多くのボランティアの方々のご協力で成り立っている活動のため、コロナ禍の影響で高齢者中心のボランティア体制は縮小、小さな事務所は寄贈品でいっぱいにも関わらず、その管理・運営が間に合っていない状況が続いていました。

その状況を見かねた協力団体の方より、体制の立て直しのためにもと、広い場所への移転を勧められ、好条件での物件もご紹介いただきました。しかし、現状での移転はマンパワーも引っ越し費用の捻出も厳しい状況等、課題も多くありました。想定外の出来事ではありましたが、内部で慎重に協議を重ねた結果、今後さらにフードバンク活動の必要性が高まること、その可能性への期待、そして県内の拠点として機能していくこと等、そのメリットが十分にあると判断し、移転を決断しました。

このような経緯の中で、クラウドファンディングにチャレンジする運びとなりました。
これまでの活動

千葉県内で8年間に渡って活動を続けてきましたが、当初は月に数件だった個人の方への支援依頼は、今では200件を超える月も少なくありません。コロナ禍の2020年3月〜8月までの食品寄贈状況は、のべ176の企業・団体から約20トン。支援状況は、団体支援のべ151団体、個人支援のべ1020名となっています。また現在、定期的にお手伝いいただいているボランティアの方は13名です。遠方からわざわざ来てくださっている方も少なくありません。フードバンク活動の実務はボランティアの方々の支えがあってこそ、成り立っています。

養護施設や子ども食堂等の団体への食材の提供も行っています。特に子ども食堂の立ち上げ時には多くの団体が利用しています。また今回の新型コロナ感染拡大の影響で多くの子ども食堂が食事の提供を自粛していますが、フードパントリー(食材の提供)に切り替えて、ひとり親世帯等を応援する団体も多く、その活動も支援しています。

不定期ですが、東日本大震災以降、福島への支援は今も継続しています。また、昨年千葉県を襲った台風の被災地支援、今回のコロナ禍で生活に大きな影響を受けた留学生への支援等、スポットでの食品支援もなるべく迅速に行っています。

<団体支援先>
乳児院・児童擁護施設・障害者施設・児童相談所・子ども食堂・薬物更生施設・母子支援ホーム・自立援助ホーム・ホームレス支援団体・福島被災地支援(2012〜)等 80カ所以上

<個人支援先>
・千葉県内の行政機関・生活困窮者支援事業運営団体・中核生活支援センター等の困窮者支援機関から申請いただいた緊急に食品支援を必要とする個人・世帯
・定時制高校・大学等を通じて困窮する個人・世帯
資金の使い道・実施スケジュール

移転先の物件は、元飲食店の店舗で、隣接する公園の管理を条件に家賃は最低限に抑えていただきました。しかしながら、光熱費等の維持費および公園の管理費にこれまで以上の経費がかかることが見込まれます。持続可能な仕組みづくりを目指し、財源の確保を進めてまいりますが、軌道に乗るまでの運転資金は必要です。また食品倉庫として使うために、間口の変更等が必要となり、移転費用の他に改装費用も急遽、必要となりました。
リターンのご紹介

(1)フードバンクちばからのありがとうメッセージ・(A)会報とお礼の缶バッジ
(2)災害備蓄品の体験 +(A)
(3)フードバンクちばの新事務所にてボランティア体験 +(A)
(4)フードバンクちばの新事務所に併設する公園内の花壇の使用権 +(A)
(5)フードバンクちばの新事務所に併設する公園でのイベント開催権 +(A)
(6)フードバンクちばの建物前面の看板使用権 +(A)
最後に

食品ロスも食べるものに事欠く人達もなくなる世の中が理想です。つまり、フードバンク活動自体はなくなることが本当は望ましいのです。しかしながら、コロナ禍が続く現状では、今後さらにフードバンク活動の必要性が高まる傾向にあります。そうである以上、食品ロスを少しでも削減し、今日明日食べるものに困る人達に少しでも早く食品を届ける、両者の橋渡しの役割をフードバンクちばは担っていくことが使命だと思っています。地域みんなで支え合う活動にしていくためにも、多くの方々のご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

<All-in方式の場合>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

元サイト
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