\国境なき栄養改善/ 食育絵本とおやつでカンボジアの子供の未来に健康を届けたい!

\国境なき栄養改善/ 食育絵本とおやつでカンボジアの子供の未来に健康を届けたい!
子どもの栄養不良が深刻なカンボジアで、小学生に、食育絵本と健康的なお菓子を配布します。バランスの取れた給食や栄養教諭による食育など、日本では当たり前のことが、存在しない国もあります。栄養は権利。カンボジアの子どもたちが、健康的に生き、学び、成長する機会を促進するための活動を応援してください。

お菓子を代わりに食べる子がいたり、午前中に学校でお菓子を食べたから、おうちでお昼ご飯を食べられなくなる子がいたり…。 学校だけではありません。至るところにこうしたお菓子類を安い値段で扱う売店があり、お菓子は、子どもたちの食生活から切り離すことのできないものになっています。

子どもたちがニコニコしながら頬張る、濃い色や味のものは、確かに魅力的です。しかし、それを継続的に摂取することが、子どもたちの将来に大きな負担をしいることになるのではないか。知っていれば避けられることがあるのではないか。そう思うと、子どもたちが健康的な食選択をできるようになるためのサポートの大切さに気付きます。
栄養は権利
子どもたちの未来のために、栄養教育は大切な投資です。
栄養授業+お菓子=>栄養改善

こうした状況を踏まえて、私は、これまで3年に亘って、栄養授業と健康的なお菓子を組み合わせた栄養改善活動に従事してきました。この経験を通して、食と栄養の教えに、子どもだけでなく、先生たちおとなも大いに関心を寄せてくれること、また「生きた教材」としてお菓子を切り口にすることの効果を身をもって感じてきました。もちろん、私たちの授業をうけたから、私たちのお菓子を食べたからと言って、子どもたちの食選択がすぐに変わるわけではありません。それでも、子どもたちが、売店で買ったお菓子に含まれる砂糖の量を気にするようになったり、ヨーグルトを使ったお菓子を体にいいから進んで食べたいと言うようになったりする小さな変化を見てきました。

これまでの活動では、学校の先生方の理解を得て、通常の授業の時間を一部を借りるスタイルで行ってきました。これ自体、カンボジアの公立校においては、大変に新しい取り組みです。しかし、これでは時間的な制限や、対象となる子どもの数が限られること、子どもの食事に関与している保護者への働きかけが難しいことなどの課題もありました。そこで、伝えたい食育メッセージを絵本にして、子どもたちに配布し、自宅で保護者も一緒に何度も読み返せるようにしたいと考えるようになりました。
絵本とお菓子レシピの完成

そこで、管理栄養士、保育士、保健師、教師、イラストレーター、音楽家など様々な専門を持った方々と協力して、カンボジアの子どもたちに、食育絵本と健康的なお菓子を配ることを決めました。2020年6月のキックオフ以来、絵本チームとお菓子チームに分かれ、時に連携して、準備を進めてきました。

(スライドに登場する以外にも、絵本やお菓子の作成にかかわっているメンバーが大勢います!)

まず、絵本チームでは、メンバーがそれぞれ持つ強み、たとえば、栄養や保健の知識、子どもの関心を引きつけるポイント、文字がまだしっかり読めない低学年の子どもの理解が進む絵や構図、カンボジアの生活・食習慣など、集まった皆がそれぞれに持つ知見を共有、合体して、何度も議論を重ねながら、絵と文を完成させました。結果、カンボジアの子どもたちにとって、違和感なく、楽しんで学べる、食育絵本を作り上げることができたと自負しています。

こうして出来上がった絵本は、「体にいいもの何食べる?」というタイトルです。お菓子ばかり食べて食事をしっかりとらない少年が、病気になって栄養のある食事の大切さ、そして病気になりにくい体を作ってくれる野菜パワーに気付き、しっかり食事をとるように頑張る、というストーリーです。完成した絵を使って、クメール語の音声付きビデオ紙芝居(日本語字幕あり)を作りましたので、ぜひご覧ください。子どもたちに配る絵本は、この絵にクメー