す。
この報告書では、環境問題を、
①気候変動
②生物多様性
③汚染の危機
と、大きく3つに分けて取り上げ、それぞれに対処するための科学的な青写真、次に進むべき方向性を示しています。
報告書によると、環境が悪化した際の影響は、貧者と弱者に最も深刻となり、今日の若者たちや将来の世代には、さらに重大な課題として残っていくことになります。
とりわけ、SDGs(持続可能な開発目標)で設定された目標のうち、
「1.貧困をなくそう」
「3.すべての人に健康と福祉を」
「6.安全な水とトイレを世界中に」
のために、あらゆる形態の環境悪化を食い止めることが不可欠と指摘しています。
そして報告書では、「自然との仲直りは、今後数十年を決定付ける課題です。変化を加速するため、新型コロナウイルスのパンデミックの危機によって与えられた機会を逃してはなりません」
とし、
「人類の知識、独創性と協働により、社会と経済を構造変換し、共有の持続可能な社会を作り出せることを確信します」
と、結んでいます。
まさに私たちの意識が変わることを問われている、そんな内容です。
*報告書(英語版)は、こちらからダウンロードできます。
https://www.unep.org/resources/making-peace-nature
■このプロジェクトで期待すること
これまで日本UNEP協会では、UNEPのさまざまな出版物の日本語版を発行してきましたが、ペーパーレスの社会情勢を受けて、印刷物はだんだんPDF化してオンラインで掲載されるようになりました。
しかしながら、今回は印刷した本報告書を実際に手に取って、読んでいただきたいです! そして、自治体の関係部署、全国のおもな図書館や学校、公共施設などに配布され、職場や家庭などで環境問題について話すきっかけとなってほしいと願っています。
また、日本UNEP協会が今後開催する若者世代のイベントでも、テキストとして議論が交わされるような計画を立てています。
環境問題というと、地球規模の大きな話で、自分一人がやってもあまり変わらない…と思われがちですが、本当にそうでしょうか?
一粒の滴は小さいです。しかしそれが集まり、やがて大河となって海に注ぎ込みます。この報告書でも、「一人ひとりが果たすべき役割があります」と教えています。
現在、子育て中の方もいらっしゃると思います。
お子さんの世代、お孫さんの世代の将来は、一体どうなるのだろうかと考えてみてください。
今回のプロジェクトにおいて、日本UNEP協会は、一人でも多くの方の力をお借りして、アフターコロナの新しい社会作りに取り組むきっかけを生み、ひいては環境問題に関心を持つ人たちのプラットフォームを整備し、その輪が大きくなることを期待しています。
また、この日本語版を通して世界各国と情報を共有し、テキストとして大いに活用し、ともに「自然と仲直り」して、環境課題を解決する活力を広げていきたいと考えています。
■応援メッセージ
「環境問題は、我々が生きていく中で重要な解決課題です。一般書籍では知りえない環境に関わる大切な問題と解決方法が記載された、この報告書の発行を期待しています。(個人会員:佐藤)」
「UNEPについて最近勉強し始めて、世界の環境情報を集約して重要な報告書を次々に発表していることを知った。是非日本語版を読んでみたい。(個人会員:小林)」
「地球の環境問題は、待ったなしの課題と認識しております。UNEPのこの報告書の日本語版発行により、多くの方々が環境問題に更に