していることからも、児童生徒の心が不安定になった可能性があります。
(※文部科学省作成した資料より、改めてReframeで表を作成したものです)
児童生徒の自殺原因・動機の順位を見てみると、「進路」「学業不振」「親子関係の不和」が多いほか、精神疾患・うつ病からのものも目立っています。児童生徒の心のケア、学業のサポートがより重要になってきていることがよくわかります。
※出典:厚生労働省「自殺の統計:地域における自殺の基礎資料」(暫定値)を基に文部科学省において作成したものから、Reframeでグラフ・表を作成
子どもが不登校になった、美濃羽の体験
Reframe副代表の美濃羽まゆみには、2人の子どもがいます。
中学生の長女は発達障害の特性が、小学生の長男はH S C(Highly Sensitive Child)傾向があります。
長男は現在、不登校の状態です。
今年、小学3年生になる長男
(※保護者、子どもからの掲載許可あり)
4月から小学3年生になる長男は、1年生の頃から長期休みのあとに登校しぶりがみられました。
それでも毎日頑張って学校に行っていたのですが、昨年の緊急事態宣言時の休校期間が終わった頃から行きしぶりが再発しました。
話を聞いてみると、1年生のころから学校のしくみや教員の発言に対して様々な違和感を感じつつも、それに合わせようと必死で頑張ってきていたのがわかりました。
美濃羽家では幼いころから大人の都合に従わせるよりも、お互いの意思を尊重することを大切にしてきました。
通っていた保育園でも「本人がやりたくなる時が伸び時」と、できないときは無理強いせず、子どもたちの思いを大切にする保育をうけてきました。そのためか長男はしっかりと自分の意見を持ちつつも、他者を思いやれる優しい子です。
「自分で選ぶ」よりも協調性を優先する小学校の集団生活は、そんな彼にとってしんどい側面が多かったのかもしれません。さらにコロナ禍という特殊な状態も重なり、「これ以上は無理」と限界がきてしまったのです。
それでも長男は友だちには会いたがったため、少しでも行けるようになればと親子で登校したり、教室で一緒に授業を受けたりしてみましたが、だんだんと教室に入ることすら難しくなりました。
理由は、教員からの過度な登校刺激(生徒が学校に興味を持ってくれるように、行けるようにと会話などで登校を促すこと)でした。
先生たちは長男のために“良かれ”と思ってやってくださったのかもしれませんが、やがて長男は「自分の気持を分かってもらえない」と無力感を持つようになりました。
「先生が信じられない。教室に入るのがこわい。」
教室に入ろうとすると吐き気や腹痛に見舞われ、身体が悲鳴をあげるようになってしまったのです。
青白い顔をしてトイレにこもる彼の姿を見てわたしは、
「守るべきは命。どんなことがあってもわたしはこの子の味方でいよう」と覚悟をきめました。
そして昨年6月末、親子で「学校に行かない」選択をしました。
(※保護者、子どもからの掲載許可あり)
しかし、そのことを学校にいくら説明しても、
「低学年のうちに早く解決しないと休み癖がつく」
「学校で我慢ができなくては社会性が身に付かない」
と、行かないことをとがめるような言葉が返ってくるばかり。
その後も、担任の突然の訪問や登校刺激は続いてしまいました。
また、長男の不登校が長期化する理由に
「家が快適すぎるのでは?遊びを制限してはどうか」
「子離れができず甘やかしているのでは」
などと