はじめまして! ご覧いただきありがとうございます。
「大曲の花火」で有名な大仙市の ドレスリゾートこわくび の女将 伊藤久子と申します。
現在1000着余りのドレスと館内に撮影スポットを設置し、お客様に日帰りでドレス体験をしていただけるプランを提供させていただいています。現在3時間内に1組貸切でドレス迷宮の森(140畳の大広間)でドレスを着放題、そして館内の撮影スポットで照明や背景を使い写真・動画を自由に各自で撮り放題出来るおそらく他にはないドレスリゾートです。当館はもともとは秋田県大仙市強首温泉郷の強首(こわくび)ホテルとして温泉旅館を営んでおりました。昭和39年帝国石油が天然ガスの試掘をしたところ大変良質な温泉が湧き出たことによりその当時は宿7件保養所2件温泉診療所2件が連なる強首温泉郷として発展してまいりました。旅館の宿泊の他に団体の利用がメインで地元の企業や町内会・老人クラブの宴会 中高生のスポーツ・吹奏楽の合宿の場として活用されていました。
(ドレス迷宮の森 140畳の大広間)
昭和から平成へ段々と団体での利用が減っていき会社での宿泊の宴会等の減少、第三セクターの格安で利用できる施設の増設などにより団体のお客様が減っていくなかドレスを着て当館で写真を撮ってさしあげるプランを始めました。当初は数着しかなかったドレスも少しずつ増え、1000着を超えるまでになりました。この取り組みが知れ平成20年頃に何度かテレビや新聞等で紹介していただき昔ドレスがあまり無い時代の女性や結婚式を挙げることが出来なかったご夫婦など全国からご利用いただきました。
団体の利用が減ってきたとは言え、学生さんの合宿や会社の慰安旅行など、毎年恒例行事だけは変わらずご予約をいただいておりましたが、新型コロナウイルス感染症対策でついに全ての予約がキャンセルとなりました。
平成23年の東日本大震災で地盤の変動により温泉の湯量が徐々に減少してしまう厳しい状況の中、昨年からの新型コロナウィルスによる影響で もともと団体のお客様仕様の当館は団体での利用が出来ないコロナ禍の中では今迄の形態での営業は難しいものになってきました。 東日本大震災から当館の経営は非常に厳しい状態でしたが、新型コロナウイルスで更に経営状況は悪化の一途をたどることになりました。
今後、どのように進めていけばいいのか、全く先が見えなくなった状況でした。
そんな時、中小企業庁秋田県よろず支援拠点に相談し、色々提案していただきました。
そこで残したいものは何か 悩み相談の末 私共が選んだものは ドレス でした。
なぜならドレスを着て撮影し出来上がった写真を見たお客様の笑顔や感謝の言葉、
お手紙に幾度となく私共は救われてきたからです。
ドレスのない時代に若い日々を過ごした方は本当に「夢のようだ」と笑ってくれます。
色々な事情で結婚式を挙げれなかったご夫婦のうれし涙にも、もらい泣きしました。
病気との闘いの中、綺麗なうちに撮っておきたい、残しておきたいという方々に巡り合い
震災の後もう一度撮り直しに来て下さったご家族
震災で家族を亡くした方を慰めたいと連れて来て下さった方など
たくさんの感動を与えてくれたのもドレスでした。
先代から跡を引き継ぎ、こわくびホテルを守ってきた主人と二人で悩んだ結果、
宴会のサービスや写真用に集めたドレスが既に1000着以上揃っていたことから、
思い切って宿泊から日帰りのドレス着放題プランにシフトすることで今を乗り切ろうと決断しました。
温泉宿が、宿泊をやめる。
そう