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【あしなが学生募金】後輩遺児が安心して進学できる世の中を
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あしなが学生募金は、遺児の支援のための募金活動です。
毎年春と秋の2回に分けて街頭募金を実施し、みなさまからのご寄付を募っています。
いただいたご寄付は、全額を一般財団法人あしなが育英会に寄付し、2分の1を日本国内の病気や災害、自死によって親を亡くした子どもたちや親が重度の障害によって働けなくなってしまった家庭の子どもたちの奨学金として、残りの2分の1をサブサハラ・アフリカ49ヶ国の遺児の高等教育支援として使わせていただいております。
その額は年間約2億5千万円です。
しかし、新型コロナウイルスの影響により、今年度の街頭募金が中止になりました。
このままでは、遺児に奨学金を送ることが難しくなっていきます。
街頭で皆さんに直接お伝えすることが難しくなった今、街頭募金以外の形で皆さんに遺児家庭の現状を訴えるために、クラウドファンディングを立ち上げました。
はじめまして。
あしなが学生募金事務局 関東エリア・新潟ブロックの沖田菜緒と申します。
この度は、数多くのページの中から私のページを開いてくださりありがとうございます。
今回、このページを作成したのは、私の後輩に私と同じような苦労をして欲しくない。
そう思ったからです。
さて、突然ですが、みなさまは何かを諦めた経験や努力をしても無駄だと思った経験はありますか?
私はあります。
私は母子家庭で育ったのですが、高校3年生の時に母親の身体にガンが見つかりました。見つかった時にはもう手の施しようがない状態でした。
高校3年生の終わり頃のことです。私はちょうど、進路を決めかねていた頃だったと思います。ただでさえ母子家庭で、私の進学はかなり難しい状況でした。結局、母の病気が決定打になって、その年の進学を諦めました。
私は高校卒業後、3年ほど社会人を経験しました。
社会人1年目は進学の希望を捨てきれず、アルバイトをし、進学資金を貯めていました。状況が落ち着いたら絶対に大学に行こう。そう思いながら日々生活していました。けれど、母の容態は日に日に悪化していき、年が明けた頃には入退院を繰り返すようになりました。そして、高校を卒業し、ちょうど1年目の春、母は息を引き取りました。
そのあと、非正規雇用でしたが運よく働く場所が見つかって、そこでお仕事を始められることになりました。進学への希望を捨てきれない気持ちが自分の中にあって、働きながら受験勉強を始めました。けれど、母のいない生活は思った以上に大変でした。一年目に貯めた進学資金はあっという間に底をつきました。いよいよ進学は絶望的な状況になりました。
自分は努力をしても無駄なんだ。そう思いました。
それでも、私が進学を決めたのは背中を押してくれる人がいたからです。
「今ここで諦めたら、貴方は一生後悔するだろう。けれど、進学をしても後悔することはないと思う。だから行きなさい。3年諦めきれなかったことなら、それは貴方にとって必要なことで、とても大事なことのはずだから」
家族や親族に反対されて、自分自身も諦めかけていた中で、たった一人でもそう言ってくれる人がいた。それは私の中でとても救いになりました。
学費を払える目途が立たなかったので、学費の安い通信制の大学に進学しました。
一年間は仕事を続けながら大学に通いました。そのあとであしなが育英会の奨学生に採用していただいて、今は学びたい勉強を思う存分することが出来ています。