はじめに
こんにちは!
このプロジェクトをご覧いただきありがとうございます。私たちTre-Share(トレシェア)は「地域の宝物をあなたに」というテーマのもと、各地域の中高生が中心となって私たち東京の大学生と地元の宝物を見つける活動をしています。
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今回は金属加工の町として有名な新潟県燕三条を訪れ、「藤次郎『ORIGAMI』」を発見しました。
まるで「折り紙」のように
この写真をみて、普通の包丁と違うことに気づきましたか?
実はこの『ORIGAMI』、刀身からハンドルまで、一枚のステンレス材を「折り紙」のように折って作っているんです。刀身とハンドルの溶接を行っていないため、金属の劣化を防ぐことが可能になっています。
では、どうしてこの包丁が生まれたのか。もともと藤次郎株式会社(以下・藤次郎)ではオールステンレスの包丁を製造していました。しかし、社内のデザイナーから「溶接によって刀身とハンドルをつなげている包丁はオールステンレスではない!」という声が上がり、誕生したのが一枚のステンレス材から作られた『ORIGAMI』です。このアイディアが生まれたきっかけの1つに小惑星探査機「はやぶさ1号」の存在があります。ちょうどはやぶさ1号が地球に帰還することが話題になっていた時期に『ORIGAMI』の製造が企画されていたのです。このはやぶさ1号には日本の伝統である折り紙の技術を応用した衛星が使われており、そこから着想を得て生まれました。
洗練されたデザイン
実は藤次郎にとって、この『ORIGAMI』の製造は全く新しい試みでした。これまで藤次郎は機能面に特化した包丁づくりを得意としており、業務用として使用され、その品質はプロの料理人にも愛用されるほどでした。しかし、『ORIGAMI』 は機能性はもちろん、デザイン性にもこだわって企画されています。だからこそ、技術面など多くの課題がありましたが、同郷の企業との協力によりそれを乗り越え、この特徴的なデザインが実現しました。デザインにこだわって作られた包丁ですが、なかでも目を惹くのがハンドルの形です。四角でも丸でもなく、三角の持ち手にすることで、持ちやすさと折り紙らしさの両方を叶えています。
「シンプルで明快なもの」というテーマのもと、混じりけのない美しいデザイン性にこだわってつくられた『ORIGAMI』ですが、なんと「iFデザイン賞」にて、プロダクトデザイン賞を受賞しています!「iFデザイン賞」とは、ドイツの団体によって主催されている国際的デザイン賞で「デザインのオスカー賞」とも呼ばれています。そんな国際的に権威のある賞を受賞するほど優れたデザインなんです。
シャープで洗練されたデザインの『ORIGAMI』。キッチンを一気にスタイリッシュな空間にしてくれます。ぜひこの美しいデザインを堪能してください。
同郷の企業との協力により生まれた包丁
刃物産地・燕三条で、伝統と革新を融合させた包丁を製造している藤次郎。創業当時から大切にしているのは、「切れ味のもう一歩先へ」という思いです。用途や場面に適した様々な包丁を製造することはもちろん、「最高の道具を手にした満足感」を届けるためのアフターサービスも充実。 切れ味だけではない藤次郎の魅力は、海外からも広く愛されています。
そんな藤次郎が誇る『ORIGAMI』 は、自社だけではなく、他企業の協力があったからこそ実現できた包丁でした。『ORIGAMI』 誕生のストーリ