ガテン系職人のココロに火をつける本 「職人の逆襲」を出版したい!

ガテン系職人のココロに火をつける本 「職人の逆襲」を出版したい!
建設現場で働くガテン系の職人。きつくて危険でしんどい仕事、と言われる中、職人自身が「オレ達の仕事なんて大したもんじゃない」と思いがち。でもそうではない!建設職人は世界を幸せにできる仕事。それを多くの人に知ってもらうための出版プロジェクトをスタートします。

こんにちは。ツムギ住研株式会社の代表取締役、橋本純一です。兵庫県でリフォームの会社を経営しています。

たくさんの建設職人が関わるおうちのリフォーム。新型コロナウイルス感染症の影響で建設業にもたくさんの影響が出ましたが、いま私が最も心配なのは建設職人たちの「心」です。

僕自身、中卒で働き始め、建設現場の職人としてたくさんの仕事をしてきました。
そんな中で感じたのは、自分たちのことを「オレらなんて…」と思っている建築職人が非常に多くいるということ。
自分たちの仕事に誇りを持てず、夢をあきらめている人もいます。

でも、僕は言いたい。

建設職人の仕事は、世の中の人を感動で泣かせることができるくらい、スゴい仕事だと。

そのことを、長年の夢だった「本」を出版することで伝えたいと思っています。

僕は、兵庫県のあまり治安の良くないところで育ちました。そこは地域の人から「スラム街」と呼ばれるようなところ。貧困家庭もたくさんありました。

私の実家も裕福ではなく、父は優しい人でしたが病気がちでした。
枕元には、酒の入った一升瓶と、血と酒を吐いても大丈夫なよう洗面器が置いてある時期もありました。

まわりの友達にも、中卒で働く人がたくさんいました。

仕事は建設現場の職人。
日雇いなのですぐにお金をもらえるし、学歴がなくても働けたからです。
僕も、すぐに建設現場で働き始めました。

そんなある日、ラッキーなことが起こりました。友人の親戚の会社で、職人ではなく会社員として働かせてもらうことになったのです。

でも、地獄はそこから始まったのです。

僕は、学生時代、ぜんぜん勉強していませんでした。はずかしい話、九九もろくにできませんでした。勉強より力仕事に向いていると思っていたからです。

そんな僕を、会社の同僚はバカにしました。なじられ、さげすまれ、あざ笑われる毎日。

僕は毎日にようにトイレで泣きました。そしてこう思いました。

「あいつら殺してやりたい…。いつかギャフンと言わせてやる!」。

僕はその会社を辞め、夜間の建設系の専門学校に通いました。学のない僕にできることは、まず「学ぶこと」だと思ったからです。

学費と生活費を稼ぐため、昼は建設現場で働き、夜は学校に行きました。手取り12万円、家賃と学費を払うと、1日に食費に使えるのは100円。心の底から「這い上がりたい…」と思いながらも、同時に学べる喜びを感じていました。

そして卒業後は不動産会社に就職し、その後、独立。家の修理など、いただける仕事を片っ端からやっているうち、少しずつお客様が増えていきました。

僕がツムギ住研株式会社をつくったのは、想いが同じ仲間たちと最高の仕事をしたかったからです。

九九すらできない僕でしたが、一生懸命やっているうち、お客様に喜んでいただける仕事ができるようになりました。
住環境に苦しむお客様のために、何十冊もの本を読み、家をリフォームしたときは「あなたは命の恩人です。本当にありがとう」と泣きながら感謝していただけました。

僕は思います。
生活を豊かにするのはお金だけど、人生を豊かにするのは「ありがとう」だと。
そして、その「ありがとう」を泣けるほど言ってもらえるのが、僕たちの仕事なのです。

ところが、多くの建設職人が、この仕事の価値に気づいていません。それどころか「自分なんて…」「こんな仕事…」と思っている。やらされてしまっているのです。

この現実が、僕には歯がゆくて仕方ないんです。

僕がこのプロジェクトで実現したいのは、人生をあきらめている建設職人