【高校演劇】「新しい演劇のつくり方」を通して中高生が主体的に生きる舞台を作りたい

【高校演劇】「新しい演劇のつくり方」を通して中高生が主体的に生きる舞台を作りたい
劇作家で演劇集団「範宙遊泳」を代表する山本卓卓と中高生が、共同で演劇を制作、稽古を行い、来年3月に渋谷PARCO9階のGAKUにて、作品を上演することを目指します。この取り組みを通じて、中高生が主体性を取り戻し、教育において演劇が有用であることを周知したいです!

びのひとつとして認知されても良いと考えます。カラオケや変顔をTikTokに載せることに抵抗のない若者が、なぜ演技をすることに抵抗感があるのかについて、我々演劇関係者は真剣に考えてこなかったように思います。そもそも、我々の生活の中には演劇や演技が溢れており、テレビやYouTubeやTikTokの中にもその派生系がたくさん存在しています。

こうしたことについて参加者たちと気づき、生活に取り入れていくこと。たしかに専門的な文化ではあるものの、汎用的で一般的な、文化の源流であることを伝えていきたいと考えています。

多くの方にご協力をいただきながら、このプロジェクトを実現していく予定です。今回のクラウドファンディングにあたって、頂いたメッセージをご紹介いたします。

平田オリザさまより
©Tsukasa Aoki

「『楽しそうだなー、あと30歳若ければ、私が横取りしたい企画だなー』と思いました。たくさんお金が集まるといいですね。私も出資します。」

平田オリザ(ひらた・おりざ)
劇作家・演出家・青年団主宰。芸術文化観光専門職大学学長。
江原河畔劇場 芸術総監督。こまばアゴラ劇場芸術総監督。豊岡演劇祭フェスティバル・ディレクター。
1962年東京生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。
1995年『東京ノート』で第39回岸田國士戯曲賞受賞。1998年『月の岬』で第5回読売演劇大賞優秀演出家賞、最優秀作品賞受賞。2002年『上野動物園再々々襲撃』(脚本・構成・演出)で第9回読売演劇大賞優秀作品賞受賞。2002年『芸術立国論』(集英社新書)で、AICT評論家賞受賞。2003年『その河をこえて、五月』(2002年日韓国民交流記念事業)で、第2回朝日舞台芸術賞グランプリ受賞。2006年モンブラン国際文化賞受賞。2011年フランス文化通信省より芸術文化勲章シュヴァリエ受勲。2019年『日本文学盛衰史』で第22回鶴屋南北戯曲賞受賞。
京都文教大学客員教授、(公財)舞台芸術財団演劇人会議理事、日本演劇学会理事、(一財)地域創造理事、豊岡市文化政策担当参与、宝塚市政策アドバイザー、枚方市文化芸術アドバイザー。

内野儀さまより

「旧知の仲のマルチメディア・アーティストで2014年福岡アジア文化賞(芸術・文化賞)を受賞した香港のダニー・ユン(1943~)が、舞台芸術を含む芸術教育は大学からでは遅い、高校レベルから始めなければと、かつてわたしに強い口調で語っていました。その野望?希望?はあっという間に実現し(ダニーは、なにか思いつくと、たいてい実現させてしまいます)、2006年、香港兆基創意書院(芸術高校)の創設へとこぎつけました。立派な劇場を備えた本格的な舞台芸術教育が可能な高校です。

日本では、演劇教育はそれなりに盛んで、高校で舞台芸術コースをもっているところは、近年そこそこあるようです。ただ、ダニーの学校のように、世界のアートシーンの最先端にいるアーティストから直接指導を受けるような場合は、かなり限られるように思われます。キーワードは、キャリア(エンタメ)志向ではなく、クリエイティビティ(創造性)を育む場としての演劇教育です。そうです、戦後教育以来、無視することは推奨されても育むことなど想定されていなかった創造性です。生産性を上げるといった国家の目的とはまったく関係がない、生きのびる力や社会を変える力とかかわるかもしれない創造性です。ダニーは、だからこそ、高校から芸術教育を!と謳ってきたことは、言うまでもありません。

公共教育ではほとんど形容矛盾になってし