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今回、瀬戸内海にある一つの離島、広島県大崎上島で、島の高校生と2人の地域おこし協力隊(以下、協力隊)が「瀬戸内海の離島で高校生が考える!大崎上島オリジナルドリップ珈琲開発」に挑戦します!
私たちの暮らす大崎上島は、「教育の島」として「教育」による町づくりの取り組みを進めています。私たち協力隊は、島唯一の県立高校が統廃合の危機に直面していることがきっかけでスタートしたプロジェクトに携わる人材として派遣され、現在は高校内での進学支援を中心に活動しています。近年は、島内からのみでなく、島の外からフェリーで通ってくる生徒がいたり、県外生も入学し、寮生活を送りながら高校に通う生徒がいたりと、全国各地から生徒が集まる高校へと変わりました。
私たちは、そんな高校生たちと、先生でも友達でもなく、『斜めの関係』と言われる近さで関わっています。進学支援といえば、学習指導をイメージする方も多いかと思いますが、それだけではなく、生徒一人一人の挑戦を応援し、実現させるためのプロセスを一緒に模索していきます。
去年、一人の高校生の「やってみたい」から立ち上がったプロジェクトが「島ウェディング」。結婚式場のない島で、島の沢山の大人に力を借りながら、自分たちで一から式をプロデュースし、大崎上島の魅力が詰まった結婚式を作りあげました。こんな、「やってみたいけどちょっとできそうにないな」ということに対して、少し背中を押し、それを実現させるためのサポートができるのも、この仕事の魅力の一つなのです。
今回、大崎上島オリジナル珈琲開発に関わっている2人の協力隊員です。
【 勝瀬 祐介 】
東京から大崎上島へ移住し、2年目になります。
高校生のプロジェクト活動支援に関わっていますが、自分が発するどの言葉もどの応援も、島のかっこいいオトナが笑顔で伝える「まぁやってみんさい!」にはいつまでも敵わないんだろうなと思います。だからこそ、子どもたちが地域のオトナと出会える場所づくり・きっかけづくりに日々奮闘しています。一杯のコーヒーが、人生を変える出会いのきっかけとなりますように。
【 神田 瞳 】
大崎上島に移住し、地域おこし協力隊は2年目になります。もともとは島根県で理科の高校教員をしていましたが、島でのゆったり流れる時間やどこかほっとする空気感・人に一目惚れして移住することを決めました。前は週末の楽しみといえばカフェ巡りをすることでしたが、この島に来てからは、自分で珈琲を美味しく淹れる方法を研究したり、お菓子やパンを作る時間が増えました。
この珈琲開発を通して、島の魅力をお伝えすることはもちろんですが、開発に関わる高校生一人一人が、島の人、開発に関わる大人と対話しながら、自分たちの暮らす島を見つめ、それを一つの形に残すことで、卒業してからもこの大崎上島が「帰りたくなる場所」になったらいいなと思い、開発に関わっています。
そしてそんな大崎上島に、今年の秋、新しく「ミカタカフェ」というコミュニティスペース併設型のカフェをオープンさせようと準備を進めています。「誰もが誰かのミカタになれる場所」をコンセプトとしたこのカフェは、サンドイッチが美味しいと有名だった「タカキベーカリーアリス」という島のパン屋さんの空き家を約30年ぶりに復活させて始めます。私たちがミカタカフェを立ち上げようという考えに到るまでを少しお話しさせていただきます。
(右側はカフェ