もったいない」状態を見てきました。
二人から見たら魅力的な物ばかりなのに「ごみ」とされるものが多い地域に、新たな光を与えたいと思い「アップサイクル」をテーマとした活動にこだわっています。
●これまでの活動・これからの目標
閉店したナガタストアーに出会った時は、スーパーの店舗のままで什器や残っていた商品などたくさんの物にあふれていました。店舗の一部では雨漏りをし、店舗用の水洗トイレがありませんでしたが、スーパーの中を見るためにシャッターを開けると、ご近所の方が来て「ここまた開くの?」「ここの惣菜美味しかったんよね~!」「おばあちゃん(スーパーの店長)は元気??」と嬉しそうに様子を見に来てくれました。そんなお話を聞く中で、このスーパーをまたみんなの笑顔が集まる場所にしたい!ここで何かワクワクすることを始めたい!という思いが強くなり借りる事となりました。
しかし、店舗を整えていく中でお店の残物を処分していくとなるとお金もかかるうえ、アップサイクルにも反すると思い、まずは残物を引き取ってくれる方を探しました。幸い大きな陳列棚はすぐに引き取ってもらえる方が見つかったのですが、冷蔵陳列棚は撤去が難しかったため、足場板を利用した陳列棚にアップサイクルしました。
プレオープンとなってからは、近隣はもちろん、廿日市市街地や、廿日市市外からも着物や家財などが持ち込まれています。現在は地域の60代~80代の方が中心となって持ち込まれた物から、アップサイクルした商品を、得意分野を活かしながら作ってくださるようになりました。そして、販売されているアップサイクル商品を購入するのは、主に地域内外の30代~50代です。それによって製作者である高齢者の方とも交流が生まれるようになり、多世代交流の場としてのナガスタが実現しつつあります。またその他にも、余り野菜の販売、ワークショップの開催、定期的なイベントの開催などを現在は行っていますが、まだまだ経営的には軌道に乗ったと言える状態ではありません。
そして、今地域からの要望が強いのが、地域の廃棄食材をテーマとしたシェアキッチン・加工所の存在です。廿日市市の佐伯エリアは高齢の農家さんが多く、野菜の生産量は多いものの、昨今の野菜の均一化(サイズ違いの物は売れない)などにより新規販売先を探す気力や体力がなくなってしまった方が多くいます。また、新規就農者の方も出荷先や加工品を作る場所が少ないことに悩まされています。そこで、シェアキッチン・加工所ができる事で廃棄食材を活かすことができ、食に関するアップサイクルを実現することで、農家さんの生きがいにも繋がると考えています。シェアキッチン・加工所が完成したら、廃棄食材を使った料理教室や、食材を活かした加工品の作製、地域のみんなでアイディア出しを行い地域の特産品を生み出す、といった活動を進めていきます。
建築家内野康平さんによるシェアキッチン・加工所のデザイン イメージ図
●現在の課題
現在の私たちの活動資金は「第27回ひろしまベンチャー助成金エコ特別賞」受賞時にいただいた100万円を基に、資金を出し合っています。ナガスタでの商品の販売だけでは、改修費・活動費を補えない状態のため、店内の雨漏りは現在放置のまま、そして地域の希望であるシェアキッチンや加工所までは手が回らない状態です。そこで、今回クラウドファンディングをして活動の幅を広げることで、さらに地域のアップサイクルを進めていく事、活動を軌道に乗せて、中山間地域でのSDGs活動のモデルになることを目指しています。応援よろしく