「このままの私を好きでいてくれる?」「ありのままの君が好きだよ、一緒にいよう」
もし、あなたの大切な人が、ひとりで秘密を抱えていたら
好きになった人が、人には簡単に言えない辛さや葛藤を抱えていたら。あなたはどう受け止めるでしょうか。「髪の毛がない」この病気もそのひとつです。
私達は日常、ウィッグや帽子を使ったりしているので、一見髪がない事は分かりません。命に直結した病気ではないため、友人や職場の人などに敢えて伝えるべきなのかという葛藤を抱きながら、生活をしている方は少なくありません。
プロジェクトのゴール
音楽の力で、髪の毛がない女性たちがいることをもっと知ってもらいたい!
隠せてしまう症状である事、命に直結した問題ではないとされ軽視されてしまう事を変えたいと思います。あなたのそばにも一人で悩んでいる人がいるかもしれないという、配慮し合えるやさしさを繋げていきたい。みなさんの「そのままのあなたがすてきだよ」というメッセージを、髪のないすべての人に届けるためのミュージックビデオを制作します!音楽とミュージックビデオという切り口で発信する事で、今まで認知が届いていなかった方々へも届けられる事を目標としています。
「触れてはいけないもの」という「思いやり」によるお互いの遠慮
社会には「課題」が多く、そのすべてを互いが理解し合う事は難しいかもしれません。そこには
「その人を傷つけたくない」「大事にしたい」と思うからこその遠慮があるからです。そして当事者側も「驚かせてはいけない」「接し方に困らせるようなことにはしたくない」という遠慮があります。
誰しもが、当事者になりうる社会
その遠慮の匙加減により早とちりな予想で傷ついてしまうことがあります。「こう思われるのではないか」「嫌われるのではないか」その人を想うからこその「嫌われたくない」という気持ちは、誰しもに在るものです。
髪がないというひとつのテーマではありますが、私達はみな、当事者であるという気持ちを持つことで他者に優しくなれたり、自分自身の足りなさにも、あたたかい気持ちを向けられるようになるのではないでしょうか。
ひとりの行動が世界を変えるきっかけになる
昨年2020年11月に行われた合同展示会でご一緒させていただいた
シンガーソングライターの江口侑さん。期間中には実際に当事者のメンバーが見に来てくれたこともあり、熱心に耳を傾けてくれました。「髪のない女性の存在を僕は初めて知りました」そう正直にまっすぐに向き合ってくれる姿勢に、私はとても喜びを感じました。
出会ってから1か月後に送られてきた、一通のメール
私達のことを歌った曲のプレゼントが届きました!
「何かしたい」「応援したい」と言ってくださる上に、行動まで起こしてくれたのです。デモ版ですと送られてきたその歌詞と曲を聞いて、私は涙が止まりませんでした。
あきらめたこと、叶わなかったこと、髪のせいじゃない
私達の想いに触れ、何日も考えぬいて書いてくださった歌詞には、「叶うこともなくあきらめた夢や届くことのないまま終わった恋もあった」という髪がない事、人と違う事で悩んでいた自分から、一歩を踏み出すことを応援して、背中を押してくれるような内容でした。
ASPJメンバーに聴いてもらったところこのような感想をいただきました。
▶髪がないことをハンデとしない社会つくりを目指すASPJ
脱毛症(だつもうしょう)、乏毛症(ぼうもうしょう)、抜毛症(ばつもうしょう)、治療による副作用等、様々な理由により髪を失った方や子どもたちがいます