環境に配慮した暮らしを日常に取り入れている姿が、街の景色になっていました。
それから日本に帰国。約10年ぶりに日本に帰ってきたときに気づいたことが、このブルックリン駐在時代とのギャップです。安心安全な食や環境への配慮意識が薄く、市民がそういった暮らしに対する選択ができる状態に、街の機能が整っていないというのが印象でした。
どうしたら日本も、東京も、私がブルックリンで過ごしていた、あのコミュニティのように、地域の中で循環を意識して、暮らしに取り入れることができるのだろうか?そんなことを意識しながら日本に帰国して7年くらい経ちます(早い)。なにから始めようかと、まずはコミュニティを大切にするヴィーガンカフェから始めて、今は循環型社会に向けた組織・地域コミュニティ開発事業を行っていますが、いつも立ち戻る原風景は、ブルックリンでの暮らしです。
しかしながら一昨年あたりから地方との仕事が増え、その土地ごとの生産者さんや職人の方とお話しながら「あれ?日本には、そもそも立派な自然とともに暮らし産業を生み出してきた文化があったじゃないか!」と気づました。
ここ1−2年は日本にもやっとサステナブルやサーキュラーエコノミーといった言葉とともに環境に配慮した無駄のない経済を生み出していこう、地域に取り入れていこうという潮流が生まれつつありますが、引き合いにでるのは海外のケースが多いです。しかしながら本質的な変化のためには、日本の国土の約67%を占めると言われる自然とともに日本らしい循環型社会のあり方を考えて選択していくことが、気候変動・ゴミ問題の解決をしていくための人の意識を生み出し、そして行動に移していくために必要なことだと考えています。
※サーキュラーエコノミーについてのお話は、huffpostに掲載された記事(こちら)をご参考ください。
そんな環境だとか地球だとかゴミ問題とか、単位が大きすぎてわからない!自分ごととして捉えることは難しい!何から始めたらいいのだろうか!そんな時にふらりと立ち寄り、循環する日常をえらび実践するラボがélab(えらぼ)です。何気ない生活の風景にこの場所を生み出すことによって、訪れる人が循環する暮らしを考え、選択してく。そのために、élabでは、毎日食べても飽きないランチ、特別な週末のディナー、日常的に立ち寄れる茶房や量り売りのフードスタンド、そして全ての人が循環デザイナーになれるものづくりラボを展開します。élab開発のプロセスはpodcastで公開中!
運営チームである野趣やélabに関わってくれる仲間達は、自分たちの活動のどこかしらにおいて、常に自然や環境や都市と自分との接点を意識している人たちです。そして、このプロジェクトに興味・共感して、ここまで読んでくださっている皆さまも、みんなで自分たちと周辺環境や自然との接続を図ることで、社会全体の繋がり(=バリューチェーン)の一部になっていただきたいです。
循環と再生をテーマにした実践者を招いたワークショップやトークイベントも実施し、ここに訪れる全ての人と、この先に作りたい日常を選んでいきます。また、élab全体としてfogのパートナー団体である一般社団法人ゼロ・ウェイスト・ジャパンが発行するゼロ・ウェイスト認証を取得予定です。
レストラン&ティー+フードスタンドでは、「一口から考える循環」をテーマにした料理や薬草茶の茶房、日常で使える食材の量り売りを展開します。ここで使う食材の生産工程からお店での調理・提供後にいたるまで、生産者、輸送パッケージ、調理方法、コンポスト