たしたちは、太陽光発電をすべて否定しているわけではありません。しかし、作っていい場所とそうでない場所があるのではないでしょうか?
計画予定地は、土砂災害警戒区域。もし、大災害が来たら・・・。
予定地は「土砂災害警戒区域」で、すぐ周辺には川・用水路・農耕地・住宅地があります。土砂災害、パネル火災、パネル飛散、農地への影響、電磁波による健康被害、20年後のパネル処理の問題など、これまでのように安心した暮らしができるのかという不安でいっぱいでした。
また、地域の財産である景観が損なわれ、高齢過疎化が進むのではないかと考えました。平林は、富士川町の景観計画でも「景観形成推進ゾーン」に指定されています。
暮らしを守る視点でも景観を守る視点でも、この場所を絶対に守らなければ!と思い、2021年1月に計画中止が決まるまで、わたしたちにできることは全て行動に移しました。
手抜き工事により台風で吹き飛んだソーラパネルの一部は、まだ見つかっていません。(山梨県笛吹市芦川地区)
●遊休農地を考えるきっかけに
計画を止めるには、遊休農地の問題も一緒に考えていかなければなりませんでした。山里の美しい景観は、そこに住む人々の自然と調和した暮らしによって保たれています。地権者さんは、高齢で土地が戻ってくることは望んでいません。
そこで、事務局上鶴が中心となって、計画予定地を買い取り農地に戻していくことを決めました!
今年は、土作りに取り組みます!土の中の微生物を増やす「菌ちゃん農法」を取り入れる予定です。来年からは、トマト農家さんに指導いただきながら、平林の特産であるトマト栽培にチャレンジします。
平林地区は約60年前から続く露地栽培の大玉トマトの名産地です。とても手がかかる平林トマトですが、朝晩の寒暖差のおかげでとても味の濃いおいしいトマトになります。希少ですが、ぜひたくさんの方に食べていただきたいです!
平林トマトは全国でも珍しい露地栽培。栽培者の高齢化による生産性の低下と後継者不足の問題を抱えています。
●注目されつつある「農」と豊かな自然環境
ソーラパネル設置計画を止めたことで、予定地周辺の遊休農地も借り手が見つかりました。早速今年から畑に取り組んでくれています。周辺一体の景色が変わることにワクワクしています!
高齢化による耕作者減少を危惧する声はありますが、東日本大震災からはじまり、新型コロナウイルスがもたらした価値観の変化により、安心安全な食べ物を自分で作ることや自然環境が豊かな田舎の土地を求める人が今後増えていくことが考えられます。
平林はだれもが戻ってこられる故郷のような存在でありたいと、わたしたちは考えています。少し疲れて癒されたくなったときなど、いつでも遊びにいらしてください。美しい風景と富士山、温かい集落の人々とのふれあいで心がリフレッシュするはずです。
そのような多様なニーズに応えながら、受け継がれてきた美しい景色を次世代に繋げられるように、自然と共存する豊かな暮らしをこれからもこの土地から発信していければと思います。
美しい桜並木も老木になり、集落で植え直しが提案されています。みんなで守りたい風景です。
これからもずっとこの自然豊かなひらべーしで、たくさんの子どもたちが自然にふれあい健やかに育つことを願います。そのためにも、この美しい景色をみなさんとともに守っていきたいと思います。どうぞ、ご支援よろしくお願いいたします!
このプロジェクトで実現したいこと!
予定地だった遊休農地を買い取り農地に戻し
これまで地域の方々が