この度は本プロジェクトにご興味を持っていただき誠にありがとうございます。
『聖刻1092』の企画を担当している、伸童舎です。
2020年6月、シリーズ続刊である『聖刻1092 神樹 弐』を10年越しに刊行しました。
ですが、諸般の事情により、『神樹参』より発行・発売元が株式会社朝日新聞出版から変更となり、伸童舎からの刊行を目指すこととなりました。
前巻『神樹弐』のあとがきにある「作者としては本作が処女作であり、愛着もひとしおです。キチンとエンドマークをつけることが使命と考えています」
この思いを実現したく、そして、完結まで間隔をあけずに読者のもとにお届けしたくクラウドファンディングにて続刊の制作資金を募ることを決めました。
雑誌『獅子王』で連載した『狩猟機1092』を原型とし、1988年『旋風の狩猟機』刊行より続く、異世界ロボットファンタジー作品。
全四章で構成され、2020年6月に最終章である神樹編、壱&弐が刊行。
『獅子王』1987年3月号掲載イラスト
ダマスタ辺境の村で育った主人公フェンの旅立ちから、
ジュレ、クリシュナ、ガルンら仲間たちとの出会い。
そして宿敵、魔人ダム・ダーラとの因縁の戦いが
開始された第一部「聖都編」。
フェンは物語の進行とともに自分の運命を知り、
白き操兵の乗り手として目覚めていく。
大師ダム・ダーラとの戦いによって白と黒の聖刻の争いを知ったフェンは、
新たな聖刻を求めて東方へと向かう。
大地を隔てる大河を渡り、魔道の統べる地に立つ一行。
だが、そこで彼らを待ち受けていたのは、聖刻教会の討伐軍と暗躍する練法師たちであった。
勅命軍との和解によってガルンの汚名は拭われ聖刻教会の腐敗を正そうとする大きな波が生まれた。
フェンたちはガルンと別れジュレの出生を知るために西部域へと向かう。
だが、黒き聖刻の波動は、悲劇とともに更なる別れをフェンたちに強制しようとしていた。
《八の聖刻》のひとつ《黒き僧正》の封印に成功したフェンやジュレたちは、新生ホータン国やヒゼキア・スラゼン連合王国でつかの間の休息をとっていたが…
一方、反法王軍を率いるガルンは、聖刻騎士団《鳳》軍の包囲を打ち破って教都に向かおうとしていた。
読者さまへ
昨年最終章の刊行再開が始まったばかりで突然の打ち切り。驚かれた方も多いでしょうが、作者にとっても青天の霹靂――でもなかったですね。
そもそも10年ほったらかしにしたシリーズです。果たして覚えていてくれる読者がどれほどいるのか? 電子書籍も同時スタートといっても、第4部からの刊行で新規の読者を獲得できるのか?
加えて出版社より第4部のお話がきた2017年頃と今では相当に環境が変わっています。第三巻など内心危ぶみながらの執筆でした。
多分、コロナ以前に全巻書き上げていれば最後まで出版していただけたのかもしれません。
まあ、たらればの話をしても意味はありません。
幸い古巣である伸童舎よりクラウドファンディングで出版したいとの提案がありました。
電子書籍が市民権を得ている中で、紙媒体による「本」に拘ってくれたことが大変嬉しかったです。
第3巻を含めて残り4巻。支援が集まれば刊行が続き完結まで辿り着けます。
どうか皆さま宜しくお願いします。
千葉 暁
現在、初稿があがっている状況のため、21年8〜9月の発送を予定しております。
こちらの活動報告等で順次、イラストや作品冒頭など制作状況を更新していきます。
※前巻『聖刻109