▶︎はじめに・ご挨拶
はじめまして!
「タチキカラ」の杉野賢治です。愛知県豊田市の旭という町で、炭やき人・木こり人・木挽き人として働いています。
今回は「炭やき・炭窯という文化の継承・多様性のある森の維持」のために、炭窯作りにチャレンジしたい、そんな思いで、このクラウドファンディングを始めました。
初めてのクラウドファンディングですが、応援してもらえるとありがたいです。
▶︎プロジェクトを立ち上げた背景
もともと、僕は学生の時まで名古屋にいて、それから横浜の会社に就職して、サラリーマンとしてSEの仕事をしていました。
しかし、サラリーマンをしながらも、ずっと心のどこかでは「いつか山仕事をやりたい」と思っていました。
きっかけは、大学生の時に読んだ本でした。「頑固で楽天的なじじい」という言葉を見て、こうなりたい、そしてそのためには、サラリーマンではなくて、山にこもるしかない!と。
当時から、漠然と”山の中で木を切って煙を上げて暮らしている”イメージを持っていたので、炭やき職人になりたいな、と思っていました。
そして20年ほど前のある日「三河炭やき塾」という新聞の記事が、たまたま目に入りました。炭やき、という言葉に反応して参加しました。そこで分かったのは、炭やきは、すごく難しいし体力もいるめちゃめちゃ大変な仕事だということ。プロとしてやっていくには、体力のある40代で身に付けないといけない、と感じました。
そこから、仕事をやめて、炭やき職人としての日々がスタートしました。師匠と共に炭をやき、また岐阜県恵那市で、日本で一番大きな炭窯の製作や、炭やきに携わりました。
その仕事を退職してから、故郷である愛知県に住みたい、愛知県で炭やきがやりたい…と思ってたどり着いたのが、今住んでいる豊田市の旭という町です。
▶︎このプロジェクトへの思い
旭にきてから、アルバイトをしたり、木こりをしたり、委託業務として炭やきをしたりして10年ほど過ごしていました。中でも炭やきは、恵那市にある昔ながらの窯を使って、広葉樹を炭にして、木酢液をとって…売り上げにしたら年間数十万円ほどでしたが、僕の一番大事な仕事でした。
しかし昨年、使わせてもらっていた窯が運用停止となってしまいました。
自分で窯を作るだけの資金もなく、自分の窯がない状態になってしまいました。
炭やき職人として、愛知の木を切り、炭やきがしたい。なんとか資金を用意して、炭やきをしたい。
そう思っていた時に、知人に教えてもらったのがクラウドファンディングでした。
「資金を集めるというだけでなくて、杉野さんの『炭やきという文化を、多くの人に広めて繋いでいきたい』という思いを共有するなら、クラウドファンディングがいいと思いますよ」
そんな言葉を受けて、クラウドファンディングについて調べていたところ、現在融資を受けている、東海地方のNPOバンク「コミュニティ・ユース・バンクmomo」の方にも背中を押していただき、クラウドファンディングに挑戦することを決めました。
▶︎このプロジェクトで実現したいこと
炭やきの話をする時には、実は森が切っても切り離せない関係にあります。
広葉樹の木は、芽が出てきて、大きくなってから切っても、横から芽が出てきます。針葉樹は切ったら終わりですが、紅葉樹は切っても死なないんです。
このように樹林を人の手で更新していくことを「萌芽更新」と言って、いいサイクルで切ると、かなり長い間同じ根っこから出てきた木で炭が作れるんです。
昔の炭やき職人さんは、広葉樹の山を一