・ホームレス状態の人たちが撮影した写真集の出版を行います。
・それぞれの独特の感性で切り取られた風景が魅力的。
・写真集にすることで、ホームレス状態の人たちの様々な支援につながる。
・2010年から大阪でホームレス支援を続けてきた認定NPO法人Homedoorによるプロジェクト。
こんにちは。
認定NPO法人Homedoor(ホームドア)※で事務局長をしている松本浩美と申します。
わたしは12歳の時、学校のクラブ活動で大阪・釜ヶ崎※を初めて訪れ、その時にホームレス問題を知りました。「どうして路上で生活をしている人がいるんだろう」と疑問を覚えました。
少しずつ調べていく中で、住居や仕事、家庭環境など様々な要因が複雑に絡み合ってホームレス問題が生み出されていることを知りました。
誰もがホームレスになってしまう可能性のある社会でいいんだろうかという思いが芽生え、ホームレス状態を生み出さない日本の社会構造づくりを目指し、2010年に活動を開始したHomedoorに関わるように。大学卒業後も変わらず活動を続け、現在に至ります。
Homedoorでは18の個室のあるシェルター・アンドセンターの運営や年間1000人以上におよぶ新規の生活相談の対応にあたっています。
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※認定NPO法人Homedoorの公式HPはこちら
※大阪市西成区にある地区の愛称。日雇い労働者やホームレス状態の人が多い。
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● 代表の川口加奈がセブンルールに出演(2021/3/23日放送)
私たちは2017年からホームレス状態の人たちにカメラを渡し、日常を撮影してきてもらうという活動を続けてきました。
ごく一部ですが、現像した写真をご覧ください。
● 彼らの世界をみる視点が、世界が彼らをみる視点を変える
おっちゃんたちが自身の視点で切り取った日常の風景には、独自の世界が広がっています。
いつもの川沿いの
ベンチから見る朝焼け、夜の公園、隣人の昼寝。
レンズを通してのぞいた視点がそのまま、そこにあります。
また、撮影された写真にはしばしばストーリーが存在します。
例えば「なぜこの写真を撮ったのか?」と質問すると、昔自分が大工として働いていた頃に建てたビルだったり、よく休憩をする公園に置いてあるオブジェだったり。1枚の写真からおっちゃんたちの背景にある思いもよらぬストーリーが浮かび上がります。
そして、本の売り上げはHomedoorから、ホームレス状態の人たちへの支援に役立てられます。
おっちゃんたちの世界をみる視点が、世界がおっちゃんたちをみる視点に変化を与えることを、この写真集で表現したいと考えています。
● 誤解と偏見を解消する
このプロジェクトの核は、ホームレス問題について「まず、知ってもらいたい」ということにあります。
ホームレス問題は、他の社会課題に比べて支援金が集まりにくいという傾向があります。なぜなら、よく「ホームレスになるのは自分の責任だ」と思われてしまうからです。
しかしながら、ホームレス状態に陥るきっかけは、突然の病や失業、介護離職による困窮、人間関係の悪化など、誰にでも起こりうる出来事がほとんどです。
私たちは、写真集を通して多くの人がホームレス状態にある人たちの視点や声に触れるきっかけをつくることで、新たな理解を促し「誤解と偏見」を解消する機会を作りたいと切に願います。
● 新しい支援の形をつくる
なぜ、あえて写真集を作るのか?それは直接の支援だけではまかなえない、以下のようないくつかのメリットがあると考えるからです。
・写真を撮影するという行為が、それぞれの人たちの日常の中での目的となり活力をうむ。
・写真という表現になることで、これまでホームレス問題に関心のなかった人たちにも情報が届く。
・直接講演会やイベントに参加できない人にも当事者の声を届けられる。
・書籍として流通することで、世の中に残り発信を続けられる。
●
魅力的な写真集をつくる
写真集の出版を通して支援につなげることは一つの目標ではありますが、
絶対に大切にしたいのは「魅力的な写真集」にすること!!!
ホームレス状態の人たちの様々な視点やそれぞれの生活が凝縮された写真集を作ります。
● コンセプト
「ホームレス」は人格を指す言葉ではなく、一時的な状態を表します。話好きな人、シャイな人、動物が好きな人、一人一人違いがあります。
そんな当たり前のことを、「おっちゃんたちが世界をみる視点」を通して表現します。
● 書籍仕様
初版予定部数:約1,000部(リターン分、Amazonほか流通合わせ)
集まったユニークな写真をもとに、2019年に「Snapshot taken by Homeless」というWebサイトを開設しました。
これはホームレス状態の人たちが自由に撮影した写真をWeb上で販売、その売り上げを撮影者に還元するという試みです。
一連の取り組みは、新聞一面やTV、Webメディアにも取り上げていただくなど、大きな反響がありました。
写真という形になることで、これまで届かなかった人々からも反応をいただき、希望を感じました。
メディアの取材の中で、
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「路上での生活って、心が死んでいくんです。1日がね、違った意味で『時間との戦い』なんです。
早く日が暮れてくれへんかなーって。 路上で生活してることを恥ずかしいと思っていたし、人目も気にしていた。でもカメラを託されて、心が死んでいた生活の中に、生きる目的が生まれたんです。」
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と、インタビューに答える撮影者の姿を見て、
金銭的な支援も勿論必要だけど、日常の中の目的や役割をつくるという支援の重要性を強く感じました。もちろんカメラを渡した人、全員が夢中になれるというような単純な話ではありませんが、活力をつくるきっかけになる可能性がある限り続けたいと思っています。
● ド
ヤのおっちゃん、街を撮る 脱ホームレスへ写真販売
参考記事―――――
写真をHP上で販売する活動「Snapshot taken by Homeless」の取材記事
ドヤのおっちゃん、街を撮る
脱ホームレスへ写真販売(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASM5D5GQLM5DPQIP00R.html
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写真集の制作は、兵庫県明石市の出版社、ライツ社にサポートしていただきます。
ライツ社は少人数で1冊1冊丁寧に本作りをしている出版社で、ヨシダナギさんの写真集も出版されています。
ライツ社 HP:https://wrl.co.jp
※このプロジェクトは出版社の販売許可を得て行なっております。
● ライツ社が手がけた写真集
『HEROES』著:ヨシダナギ
『My Room 天井から覗く世界のリアル 55ヵ国1200人の
ベッドルーム』著:John Thackwray
● 担当者の声
ライツ社で編集をしている有佐です。はじめにこの取り組みを聞いたとき、率直に「めちゃくちゃかっこいいな」と思いました。ホームレス状態の人たちを助けたいという、Homedoorのみなさんのまっすぐな気持ちを目の当たりにし、心にボッと火が灯りました。写真という表現で、偏見を取り除き、支援につなげる。本作りでそのお手伝いができるのがとても嬉しいです。今までの経験を活かし、いい本に仕上げるため、全力を尽くします。
・カメラ購入費
今回の写真集のために新たに撮影を行います。
その撮影用のカメラとして、「写ルンです」を購入します。
・カメラマンへの撮影料
撮影者のおっちゃんたちにそれぞれお支払いします。
・印刷・製本費
美しい写真集にするため、
書籍を専門に印刷されている高い技術を持った印刷会社さんへ依頼します。
・装丁・デザイン・DTP費
思わず手に取りたくなる、装丁にもこだわった写真集を作ります!
・企画・構成・編集費
写真は
もちろんおっちゃんたちのインタビューなど様々な企画を計画しています。
・営業・流通・管理費
全国、どこでもだれにでもこの本を手にとってもらえるよう、Amazonへの登録・営業や、書店との取引、管理業務を出版社にお願いします。
・その他
リターンの原価・送料 消費税 CAMPFIREへの手数料 など
コロナの影響で相談者やアンドセンター(Homedoorが運営する個室シェルター)への宿泊者が急増しており、Homedoorでは逼迫した状況が続いています。
収入が途絶え、住まいを失い、路頭に迷う人にいち早く支援を届け、適切な制度に繋いでいくことが今求められています。
また、夜回り活動でわかったのは、もともと路上で生活していた人たちも感染防止策によるベンチの撤去などの理由で居場所を追いやられていることです。理解の輪、支援の輪を広げていくことが、今後さらに必要になっています。
わたしは写真については、全く詳しくありません。
「”なんとなく”いいなあ」という目線でしかこれまでの写真を見ていませんでした。しかし、取材の回数が増えていく中で、取材に来られたプロのカメラマンの方たちから「この写真の構図、自分じゃ思いつかないな」「面白い着眼点の写真ですね」とお褒めの言葉をもらう機会がどんどん増えていきました。
そういった声をプロの人たちからもらい、撮影をした人たちに伝えると、「この写真、なんで撮ったかっていうたらな、川沿いに今住んでるから、水の神様に毎朝お参りしてるねん。だからこの神社の写真を撮ったんや。」と思いもよらぬエピソードが飛び出しました。写真ひとつひとつに思いが込められているからこそ、写真としての価値も自然と高まっているのだろうと思わされる瞬間でした。
今回つくる写真集では、写真一枚ごとやその人ごとのエピソードも積極的に添えていこうと思っています。様々な生活を送る人たちがそれぞれ抱えている思いが見える写真集にしていく予定です。
認定NPO法人Homedoor
事務局長 松本浩美
Q:どうしたら支援することが出来ますか?
A:こちらからCAMPFIREの新規登録をしてログイン後、支援することができます。手順はこちらのページで解説していますので、ご確認ください。
Q:別途送料はかかりますか?
A:かかりません。支援金に含まれております。
Q:支援金は自由に決められないのですか?
A:ご希望のリターンを選択した後に、上乗せ分の金額を設定してご支援をすることができます。
Q:目標金額が集まらなかったら?
A:「All-or-Nothing方式」を採用していますので、期間内に目標金額に満たない場合はプロジェクトが中止となり支援者様には全額返金されます。
Q:支援したけどキャンセルできますか?
A:一度ご支援頂いたリターンの内容は変更やキャンセルができないのでご注意ください。
Q:お金以外の応援方法はありますか?
A:ぜひこのプロジェクトを周りの方に紹介してください。SNSでの拡散も大歓迎です。
Q:支援後の連絡などはどこで行われますか?
A:CAMPFIREメッセージもしくはメールにてやりとりとなります、プロジェクト期間内も新着情報などを更新予定です。
Q:寄付金の控除はありますか?
A:Homedoorは認定NPO法人ですが、本プロジェクトはリターン付のクラウドファンディングとなるため、寄付金控除の対象とはなりません。何卒ご了承ください。
※本のタイトル・内容の細部は変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。
認定NPO法人Homedoorは、2010年から活動を開始している団体です。14歳からホームレス問題に取り組む代表の川口加奈が、「ホームレス状態を生み出さない日本の社会構造をつくりたい」と考え、19歳、大阪市立大学2年生の時に設立しました。
受賞歴・メディア掲載はこちら
● 得意なことを仕事につなげた「HUBchari」
中でも2011年から大阪で始まったシェアサイクル「HUBchari」
はホームレスの人の7割が自転車修理を得意とすることを知りはじまったサービスです。多くのホームレスの人を雇用でき、収入は全て、おっちゃんたちの人件費や、宿泊施設、居場所支援施設の運営に充てることができています。
● どれが欠けてもいけない6つのチャレンジ
私たちはホームレス状態から抜け出したいと思っても抜け出せない状況や、偏見がなくならない状況を、一連の支援活動「6つのチャレンジ」で解決してきました。
参考ページ―――――
1ページでわかるHomedoorの活動
(このページでは、ホームレス状態に陥った40代男性MさんとHomedoorの出会いを軸に活動を紹介しています)
https://www.homedoor.org/about/
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