ら徐々に力をつけていくことができました。
そして入社して1年7ヶ月後、他店舗へ移動することになり、そのタイミングでシェフとしてそのお店のキッチンを任されることになりました。
シェフをしていた店舗のキッチン
およそ15名ほどのキッチンスタッフとコミュニケーションを図りながら、チーム作りをし、キッチンの責任者としてお店をより良くしていくために、様々なことに挑戦しました。
元パティシエということがお店にとってプラスに働くように、バースデーのお客様に「ベイクド・アラスカ」というエンターテインメント性のあるデザートを提供したり、結婚式の二次会でパーティープランをご利用のお客様にデザートとしてウエディングケーキをイメージしたケーキを提供するなどの取り組みも実行しました。
お客様がどんな反応をするのか気になって、こっそり覗きに行ったりをよくしていました(笑)
アイスケーキをメレンゲで覆い、火のついたリキュールをかけて提供するベイクド・アラスカ
結婚式二次会のケーキ
こうした取り組みが功を奏し、お店の近くにお勤めのお客様から企業様のパーティー用デザートをご依頼いただけたこともありました。
立食パーティーのデザートを担当
イタリアンのシェフという経験をしたことで、自分が考えて作った料理をお客様に提供し、喜んでもらえるということは、私にとってかけがえのないことなんだと改めて実感しました。
そして、小さい頃からの夢だったパティシエを辞め、夢に対する自信を失っていた自分にとって「最初の夢にまた挑戦してみよう」という気持ちを取り戻させてくれました。
そして2021年。再びお菓子作りの仕事に挑戦することを決意しました。
パティシエを辞めることは「夢を諦めること」なのか?
パティシエになって3年以内に辞めてしまう人の割合は90%と言われているほど、パティシエの離職率は高いです。
長時間労働での体の不調、低賃金による将来への不安、職人の世界特有の厳しい人間関係。
そういった理由でパティシエを辞めた人に「せっかくの夢を諦めてしまったんだね」という言葉が投げかけられることがあるかもしれません。
そして自分でも「私はもうパティシエにはなれないんだ」と思ってしまうかもしれません。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
パティシエとは、菓子職人。つまり、お菓子を作ることを仕事にできる人のことです。
現場で何年もの間修行を積み、スキルを得て、独立する。もちろんその形もパティシエとしての姿です。
しかし、経営のノウハウを身につけ、自分のお菓子を試行錯誤して作り上げ、価値ある商品として販売し、お客様から代金をいただき、お店として営業していく。
そうなればそれもまた、パティシエと言えるのではないでしょうか。
私が挑戦すること
試作中の焼き菓子
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私は「許可を取得したキッチンを工房とし、お菓子を作りネットショップで販売する」という、パティシエとしての新しい道を実行します。
そして、作り上げたキッチンを必要とする方に提供することで、パティシエという仕事をもっと多くの方が挑戦できるものにしたいです。
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ケーキ屋さんのように実際に店舗を構え、お客様が直接ご来店される形態のお店を経営するとなると、初期費用や運用のための資金がかなり大きくかかります。
融資を受けたとしてもその後長い