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ホームタウンの支えになる為に―日系サッカークラブが動く
5 ~ 6 分
はじめに
初めまして。
私たちはアンコールタイガーFCです。
カンボジアプロ1部リーグに所属するプロサッカーチームで「カンボジアの夢と希望と勇気の象徴として、国民の生活に欠かせない心の潤いとなる」というミッションの下、世界遺産アンコール・ワットで有名なシェムリアップで活動しています。
日本人がオーナーを務める日系のサッカークラブということもあり、スタッフや選手は日本人とカンボジア人が大半を占めています。
そんなアンコールタイガーFCは、2018シーズンと2019シーズンは2年連続で観客動員数No.1。子どもたちにボールを配布するサッカークリニック「1Child 1Ball プロジェクト」を始めとした活動や、クラブのブランドを活用して金融事業やIT教育事業などのサッカー以外の事業展開にも取り組んでいます。
プロジェクトの経緯
観光都市を襲ったコロナウイルス
現在世界中に感染が拡大しているコロナウィルスは、私たちのホームタウンであるシェムリアップにも大きなダメージを与えています。
カンボジア経済をこれまで支えてきた観光産業が観光客の減少により大きな被害を被り、観光都市として人気を博してきたシェムリアップの経済や社会も活気を失いつつあります。
現地の報道では、国内外合わせた今年の観光関連の収入は50億ドルほど減少すると見込まれており、シェムリアップでは約1.4万人のもの人々が職を失っていると伝えられています。
また、クラブの経営も厳しい状況に置かれています。
今シーズン私たちが戦ったリーグ戦。序盤の数試合こそ観客を動員しての試合開催が可能でしたが、コロナウイルス感染拡大防止のために設けられた中断期間後は無観客試合が続き、最後の数試合のみ動員数に制限が課された中で行われました。
当然チケット収入は大幅に減少し、リーグ戦後半の有観客試合のチケット収入(一試合あたり)は中断期間前に比べて約85%も減少しました。
どんな時でもクラブを支えてくれたサポーターたち
しかし、多くの人が減給や失業で先が見えない中であっても、サポーターはスタジアムに足を運びチームを支えました。
「お金は無いけど、自分たちの生活の中にタイガーがある。」
「確かにお金はないし、やることもないし、生活は厳しいけれど、タイガーがあることで元気になれる。」
そう言ってくれるサポーターもいます。
2017年にチームの本拠地を首都プノンペンから移転して来年で4年になりますが
たとえどんなにチームの調子が悪くても
たとえアウェーのスタジアムまでバスで往復16時間かかっても
たとえ土砂降りのスコールの中でも
たとえ対戦相手が強豪だとしても
たとえコロナの影響でスタジアムに入れなくなったとしても
サポーターたちはスタンドから、時には画面の前から声援を送り選手やスタッフと一緒に戦ってくれました。
私たちアンコールタイガーFCにとって、サポーターは、そして彼らが暮らすこのシェムリアップという街は、本当にかけがえのない存在です。
そこでホームタウンに活気を取り戻すべくサッカークラブとして何かできることはないかと考え、クラウドファンディングを実施することにしました。
プロジェクトの目的
『No.1』になる。
『カンボジアでアンコールタイガーがNo.1になり、コロナによってダメージを受けているシェムリアップの人々と勇気や希望、そして誇りを分かち合う』
これが、私たちの