はじめに・ご挨拶
初めまして、普段は保育士をしながらYouTubeやラジオ配信活動をしている、るびいと言います。
朗読をしたり、小声でお話ししたりと『寝落ち』をテーマにした配信をしております。
そんな私が、なぜ絵本を作りたいのか…
それをお話しするには、まず私と私の家族について話します。
私の両親は二人とも穏やかな人で、夫婦喧嘩をしても五分後には仲直りしている。
毎週末一緒に買い物に出かけたり、一緒に家事をしている姿をよく見る本当に仲の良い夫婦でした。
とくに父は怒っているところを見たことがなく、優しくて、多趣味で何でも出来て「いつかパパみたいな人と結婚する」と思える、本当に大好きな父親でした。
私が小学校三年生のある日、それは突然起こりました...
その日は雨が降っていました。
父は、実家に帰ろうとバイクに乗っていましたが、雨で視界が悪く、タクシーと激突しました。
その時、顔と頭を強く打った衝撃で、ヘルメットは吹っ飛びました。
意識はなく、このまま植物状態になるかも知れないと言われたそうです。
もし意識が戻ったとして、動けたとしても、後遺症が残る可能性が高いと…
それから父が目を覚ましたのは10日後でした。
しかし、目を開けても、ぼーっとしていて話が通じている気配はない。
何日か経つと、やっと声を出すようになりますが、自分の妄想の中で生きているよう。
呪文のような、何をいっているかわからない言葉が多い。
事故の衝撃で目は左右違う方向を向き、手は後遺症で痙攣していました。
その時の私が感じたのは、こうでした…
『まるで野生の熊のよう』
そして、父が小さい時までの記憶しかないということを医師から伝えられました。
つまり母や私のことは覚えておらず、自分が結婚しているなんてもちろん分かっていません。
診断名は『高次脳機能障害』
交通事故で頭を強く打ったのが原因です。
その名前を聞いてもピンと来ないし聞いたこともなかったので、その時はまだこれからどんな苦労や生活が待っているのかなんて、想像もつきませんでした。
それからの生活は、全てが変わりました。
障がいのせいで働くことの出来ない父、いじめに遭う私、全てを支えてくれていた母…
この障がいについて知っていたら、世間で認知されていたら、もう少し違ったのかもしれない。
これが、この障がいを広めたい理由、この絵本を作りたい理由です。
この実体験をもう少し詳しく
ブログ【NOTE】にて
『私たちは普通の家族です』という題名で書いております。
《NOTEでも、下記のように書かせて頂いておりますので、是非ご一読お願い致します》
明日あなたが経験するかもしれない、あなたの家族がそうなるかもしれない
実際にそう思っている人は、本当に少ないと思います。
わたしもそう思っていました。わたしに限って、わたしの家族に限って。
でも「当たり前の日々」なんてものは、残念ながら存在しません。
あなたの親が、子どもが、恋人が、友達、周りの大切な人たちが。
もし明日、中身が別人のようになっていたらどうしますか?
自分のことを忘れてしまっているその人に、愛を持って接することができますか?
支える周りの人たちは、これからどんな苦労をするのか。
家族は崩壊してしまうのか。
この文章が誰かの役に立てればいい、そして一人でも悩んでいる人の心を楽にできたらいい、そう思って書きました。
そして高