東京都北区十条の東京朝鮮中高級学校に学校沿革室をつくります。
”いままで”が”いま・これから”につながるところ。
イベントがなくても新しい出会いや交流につながるスペースを目指します。
はじめに
校門の前で(筆者)
ご覧いただきありがとうございます。本校で教員をしているパク・リョンホ(朴龍浩 / 박룡호)と申します。
3年間の高校生活と23年間の教員生活で十条には人生のおよそ半分、お世話になっています。
再開発の影響で駅周辺に昔の面影は無くなりましたが、商店街や町の雰囲気は変わらずにあって欲しいと思っています。
この度縁あって学校に沿革室を作る企画に統括責任者として携わることになりました。
この企画を盛り上げ多くの方に見ていただきたくクラウドファンディングに取り組むことにしました。
SNSは苦手ですが日本語で頑張って書くので最後まで読んでくれると嬉しいです。
열심히 쓰겠습니다. 끝까지 읽어주십시오.
今回のいきさつ ~ そもそもなぜ学校に沿革室を作ることになったのか?
本校は今年創立75周年の節目の年になります。現在、中高合わせておよそ400人が学んでいます。
節目の年には記念行事やイベントで祝うのが習わしとなっており、今年は記念公演、グラウンドの整備と学校沿革室づくりを3本柱とすることとなりました。
社会科の教員として、私は学校の沿革整理を受け持っています。
本校の沿革整理は節目ごとに行われ沿革史や写真集などの形で発刊されてきました。
細部の不明瞭な部分などを聞き取りしながら補完されていらしたのが、シン・ギルン前校長(愼吉雄 / 신길웅선생님)でした。
シン・ギルン前校長(月刊イオ2020年8月号より転載)
今から20年以上前からライフワークのように取り組み、集めたエピソードや資料を機会あるごとに発表していらっしゃいました。
集めた資料を「書き下ろし沿革史」の形でまとめて、連合同窓会の会報「プリ」に掲載して連載が始まりました(第4号の2016年春より連載開始、年一回発刊で現在2021年3月の第10号まで連載)。
その書き下ろし沿革史を「プリ」でご覧になったある方より、紙面で終わらず資料をデジタル化して見れるようにすればどうかとのご提案をいただきました。
連合同窓会の会報「プリ」
デジタルアーカイブをどう作るのか。どのように活用するのか。どこに作るのかなど…初期の段階で資料のデジタル化はPCにデータを保存し閲覧するようなイメージしか持ち合わせていませんでした。
イメージをすり合わせる過程でパネルや実物も展示した空間を作る方向で話がまとまり、狭いが教室を改修するプランで進めました。
こうして学校の沿革を整理展示するスペースを今秋創立75周年を目指してつくることに大筋で合意し4月に準備委員会が立ち上がり予算300万円でスタートしました。
準備委員会を立ち上げたものの展示室など作ったことない素人の私が取り組むにはあまりにも大きな仕事でした。
どこから何をすればいいやら見当もつかない中、一人ずつ仲間を募りました。卒業生もしくは朝鮮学校にゆかりのある専門職の方を手分けして探しては、趣旨を説明して協力を仰ぎました。
打ち合わせ(5/19)プロジェクトの体制がおおよそ固まり打ち合わせを重ねるたびに議論が深まり、長く残すスペースならしっかりしたものをつくろう! 一回見たら終わらずにまた訪れたくなるようなところにしよう!など、前向きな意見が増えてきました。
会議の度にプランはアップデートされていきました。