青少年の自殺をなくすために
厚生労働省によれば、毎年3万人以上出していた自殺者数が、2019年は2万169人と統計開始以来最少となるも、若年層の自殺数は近年微増を続け、死因の一位が自殺という現状があります。2020年での10代の自殺者(777人)は大きく増加(厚生労働省発表/文部科学省発表)しました。
毎日青少年の誰かが亡くなっている自殺防止活動は急務です。
自殺は(大人もいれた全般的に) 複合的な原因によるケースが多いと言われていますが、多くの方が自殺で亡くなる前にメンタル疾患(もしくはアルコールなどの依存症)にかかっています。いずれも心が苦しいからといえます。希望がなくなり、その心の苦しさに耐えきれずということではないでしょうか。今はコロナ禍で、活動が制限され、我慢を強いられる中、不安増大と心の孤立化が進み、自殺リスクが更に高まっています。
(※2020年11月・12月期の国立成育医療研究センター調べでは、高校生の30%に、中等度以上のうつ症状がありました)
そうした中で、「自分はここにいていいんだ」という存在価値、心のよりどころが、家や学校・塾で得られない子たちは、なおさら生きる希望と意欲が失われることでしょう。
私たちは日本ピーススマイル協会は、自殺予防のため、自分を認められる心の居場所作りをしています。具体的には、イベントや学校の出前受業で、自分の価値と大切さを認めるワークショップをおこなっています。自尊感情・自己肯定感を高めることで、辛い状況があっても、ストレスを乗り越える生きる力を育むのです。
実際、メンタル当事者たちから「来てよかったです。嬉しかった。でも、もっと早く出会いたかった。」と何度も言われてきました。このワークショップを、コロナ前の2019年は1500人に、コロナ禍の昨年はオンラインにて300人に提供してきました(また、子どもたちへの影響大である大人たちへの子育て講座や、職場からの虐待防止支援の啓発活動、自殺防止のメッセージ動画制作なども行っています)。
実際、参加してくれた子たちは、
「普段ほめられることがほとんどないから、ほめられて嬉しかった。」
「自分では気づかなかった良い点をほめられて、自分が少し好きになれた。」
「自分を肯定的に認められるようになった。」
「嬉しかったから、自分ももっと感謝の声や励ます声掛けをしていきたい。」
「以前より自分を大切に思えるようになった」「自信を持てるようになった」と、ほとんどの参加者からいただいています。誰もが心から「自分は本当に大切な存在だ」と認める感動体験を、これからも、もっと多くの人たちに届けたいと思っています。
一人でも多くの子たちに「自分の存在意義」を感じられる場を
今回は、より多くの子たちに自分の居場所、また生きる意欲を持つための オンラインでの相談窓口(Zoomやline、メールでの相談)の開設と、そこに繋げるための学習支援付きのオンライン勉強会などによる、学校や地域を超えた居場所作りをしたいと思っています(このオンライン自習・勉強会の計画は、当団体に参加してくれた高校生のつぶやきからスタートしました)。
既に、国や自治体、支援団体などがLINEなどの相談窓口を行なっていますが、見知らぬ人に相談するのはハードルが高い子たちもいます。心に傷を負っている子たちは敏感で、相手が信頼できる相手か(自分を傷つける相手でないか)よく見ています。よって、具体的には、学習支援やおしゃべりなどの交流を兼ねたオンライン勉強会で、信頼関係を築きながら、