はじめに・ご挨拶
初めまして瀬戸大橋温泉やま幸です。
我々は創業から約30年にわたり大衆演劇場を運営し、多くの劇団さんを迎え、応援して参りました。
大衆演劇の歴史は古く、歌舞伎とその源流を同じくすると言われています。
明治時代から歌舞伎は「国劇」として高級化・専門化していきましたが、大衆演劇は庶民のための娯楽として進化して行きました。そうした経緯から、演者と観客との距離が非常に近く、コンテンツも笑劇や人情劇、派手な立ち回りの剣劇など分かりやすくて面白い。というのが大衆演劇の特徴であり、魅力であると言われています。
ちなみに、弊社への入社をきっかけに観劇デビューした若手女性社員は、「女形の美しさ・可愛さ」に心を掴まれたとのことで様々な楽しみ方があります。
<芝居剣劇の様子>
<女形舞踊ショーの様子>
このプロジェクトで実現したいこと
<現在の演劇場入口/車椅子のお客様にはハードルが高い階段>
我々はこのプロジェクトを通じて以下2点を実現し、大衆演劇の魅力を最大限引き出し、より多くのお客様にその魅力を届けたいと考えております。
①劇場のバリアフリー化
約30年前に設計されたやま幸は、車椅子のお客様への配慮が不十分と言わざるを得ません。
多様なお客様に演劇を楽しんで頂くためバリアフリー化を実現したいと考えております。
②舞台拡張/設備更新
現在の劇場は、舞台面積が小さく、設備も老朽化しており、臨場感溢れる公演を十分に表現できていないと考えています。
また、感染症対策として演者様、お客様共にご安心頂けるよう十分なスペースを確保しつつ、将来的にはオンライン配信等の機材設置を考慮に入れた舞台設計にしたいと考えております。
<演劇場の様子(舞台が狭く、椅子も座布団を置くなど工夫していますが長時間は辛い)>
プロジェクトをやろうと思った理由
コロナ以前からやま幸の大衆演劇場には県内外から根強いファンのお客様にお越し頂いておりましたが、全国的には年々劇場数は減少しており、大衆演劇を取り巻く業況は厳しいと言わざるを得ません。
加えて、今般のコロナ禍に伴う営業停止や移動制限により劇団側も我々運営側も大変深刻なダメージを受けております。
戦後、大衆演劇はテレビの普及に伴い急速に低迷し、存続が危機的な状況となった時代がありましたが、「庶民のための娯楽」という熱い想いのもと各劇団の創意工夫によって今日まで根強いファンを獲得して来ました。
時代が変わっていく中でも常に観客を楽しませようとするこの精神は、今後の日本にとって必要なエンターテイメントだと考えており、やま幸として、その魅力を最大限引き出すにはどうすればよいか、それを考えた末に本プロジェクトを企画致しました。
大衆演劇の可能性
大衆演劇は、「芝居」と「舞踊・歌謡ショー」の2部構成が主流です。
芝居は、分かりやすい勧善懲悪の時代劇を軸に、観客との掛け合いや時事ネタ等を取り入れて笑いを添えます。例えば、観劇しているファンの持ち物をイジったり、逆に観客からツッコミを受けたりします。
こういったパフォーマンスは、お笑いライブのように観客と一体となって盛り上がります。
舞踏・歌謡ショーは、役者さんの歌・ダンス見せ所。イケメン団員のパフォーマンスとその声援はさながらジャニーズのコンサートのようです。一方で、女形が登場するとその美しさに観客は息をのみます。
このような公演を毎日、演目やセリフ、時には役を変えて常に観客を楽しませてくれます。
弊社の劇団大好き社員いわく、同じ公演を3回見るのがオススメとのこ