私は、北海道洞爺湖サミット会場に展示された佐渡の巨大原始杉を撮影した故 天野尚氏の呼びかけで設立された NPO法人 サードフィールドさど(当時:さど自然保護観察サポート隊)の渡辺晃三と申します。
天野さんは、佐渡の住⺠も知らなかった原始杉や標高1,000mに咲く千龍桜などの山岳から海底のコブダイ弁慶まで佐渡の素晴らしい魅力を世界に発信してくれました。天野さんの志を引継いで、佐渡の素晴らしい自然を活用しながら保護することを目的として活動してきました。
佐渡の天然杉
今は佐渡の美しい自然を守るボランティアを育成し、素晴らしい海と山をアドベンチャーすることで佐渡の自然の恩恵を再確認して頂き、そして自然を通じて多くの方の健康増進に寄与することを目的に、市⺠はじめ観光客にも各種アクティビティと情報を提供する新しい運営形態のNPO法人を目指し活動しています。
2018年に市営スキー場にリフト、ロッジが設置されました。温暖化少雪が進む環境と愛好者の減少に逆行するのではと危惧られたリフト設置でしたが、今は日曜日には多くの家族はじめ市⺠の憩いの場として大混雑し、冬の佐渡で唯一の賑わいを見せています。
ペアリフトが設置されてから、島内の学校授業で活用されるようになり毎年利用者は増加しています。今年は小学校 12校 600名、中学校 5校 320名の利用がありました。
佐渡では授業ではじめてスキーをした子が多く、子ども達から好評なのはもちろんですが、保護者からも自分たちがスキーを出来ないので、授業で教えてもらい自然で遊ばせることが出来て嬉しいとご好評頂いています。授業後の休日に家族で遊びに来てくれるようになった児童・生徒もいるとの事です。
私達は、この市営スキー場の施設を有効活用し冬だけでなく春、夏、秋も市⺠始め多くの方に、特に佐渡の将来を担う子供達に佐渡の山岳の魅力を知って頂き、そして「ふる里佐渡」に「愛着と誇り」を持って頂けるような拠点整備を始めたいと考えました。
授業での市営スキー場での様子
未来の社会を担う子ども達には、「人間的な成⻑」に不可欠な体験の機会を教育活動の一環として意図的・計画的 に創出することは非常に重要であり、文部科学省でも学校、家庭、地域それぞれの場における体験活動を推進しています。
しかし佐渡島は自然豊かな離島ですが、自然体験の事業が少なく。「遊び方」を教えてくれる人がいなければ、安全に自然を体験することも出来ません。
また佐渡市の調査では、親子で遊ぶ機会が年々減少していること、親子で自然の中で遊べる場所が無いことも判明しました。
そこで私たちは安心して自然を楽しんでもらえる。安全な自然との向き合い方を学んでもらえる社会教育の施設が今の佐渡には必要だと考え、今回市営スキー場のロッジを活用した自然体験活動が出来る拠点をつくりたいと考えました。
自然体験の拠点にする為に下記の4点を設置したいと思っています。
①フォレストハウス、ウッドテラスを作り、常時キャンプができる場所の設置
②動物と触れ合える場所づくり(佐渡には動物と触れ合える場所がない)
③植物を安全に観察できる場所
④自然を活用した遊具づくりフォレストハウス、テラス図面
フォレストハウス、テラス 横からの図面 設置中のフォレストハウス
今まで私たちはシーカヤックやSUP、トレッキング、和太⿎体験、ヨガなど、佐渡の⼤⾃然の中でアウトドアを中⼼としたアクティビティを多くの方に楽しんで頂きました。
今回市