はじめに・ご挨拶
乳がんは早期発見で治ります。いまだにがんになると治らないと考えている人の何と多いことか。
乳がんになっても乳がんで死なない、死なせないための提案は多くされています。
新しい検査の方法も次々考えられています。
しかし、今現在乳がんを見つけるのに最も有効な方法はマンモグラフィです。
すべてのマンモグラフィが必ず必要な情報をすべて写しだすために、私たち放射線技師は精度を担保し被検者の方に寄り添った撮影をすることに努力することが大切です。
そのためには正しいポジショニングをする努力を怠ってはなりません。ポジショニングを誰に教えてもらいましたか?
先輩から教わって、本を読んで、動画を見て・・・現在のテキストが十分とは言えないのではないかと考えました。
私たちは1人でも多くの患者を1日でも早く治療に導くための道筋として、より良いマンモグラフィを提供できることを目指してテキストの作成を行います。
マンモグラフィのポジショニングに迷っている技師の手助けとなることを望んでいます。
ぐんまマンモグラフィ向上委員会@Mammography Training School(桐生)
このプロジェクトで実現したいこと
マンモグラフィを撮影する技師がよい画像を提供できるように、また全国の画像が標準化されるように撮影技術を中心としたテキストを作成したいと考えています。臨床の場でマンモグラフィを撮影する技師が視覚的に理解しやすいように、よい例や悪い例など写真をたくさん使い、お料理のテキストスタイルの本のような構成を考えました。
私たち向上委員会のメンバーも臨床の場で、あるいは講習の場でいい画像をだすためにはどうしたらいいのか、たくさん悩み、考えてきました。その経験をぎゅっと詰め込んでいます。マンモグラフィの撮影に携わる医師・技師がポジショニングに悩んだときにも開いてもらえるようなテキストを“ぐんま“からお届けし、いっしょにいい画像を目指したいと思います。
【タイトル】
Mammography Positioning Text
【仕様】
A4サイズフルカラーダブルリング製本約100ページ
【特徴】
1)見開きの状態で閲覧できる、利便性の高い製本。
2)ポジショニングの実際を多くの写真で解説。
3)要所を解説した動画をQRコードにて読み込み再生。
【目次】
はじめに
推薦の言葉
目次
1.MMGに必要とされる画像
2.ポジショニングの基本
3.標準撮影
3-1 内外斜位方向撮影(Medio Lateral Oblique)
3-2 頭尾方向撮影(Cranio Caudal)
4.追加撮影
5.画像から考える改善ポイント
6.マンモグラフィの被ばく
さいごに
テキストイメージ
プロジェクトをやろうと思った理由
マンモグラフィを撮影する技師が思い悩むポジショニング。「受診者にとって最適な画像を撮ってあげたい」撮影する技師はだれもがそう思いながら撮っています。でもマンモグラフィはすごくむずかしい。なぜなら、受診者の方の乳房がひとりひとりみんな違うからです。体格も、乳房の大きさも、乳房のなかの乳腺の量も。同じ人の右と左でも違います。さらには基準となる角度や高さが見つけにくい。その見つけにくい角度や高さどこをどう合わせたらいいか。
今回、テキストにはお料理の本のようにたくさんの写真や図を入れて、困ったときにパット開いて見ることができる