[ご挨拶]
はじめまして。
北海道は美瑛町にて食料品店を営んでいる「(有)花輪食品」3代目の花輪紀宏と申します。
自販機と近影現在の自販機の状態です。
まずはご存じない方のために当店がある町、美瑛町の簡単な紹介からさせていただきます。
北海道第二の都市旭川から約20㎞程離れた旭川と富良野の中間に位置し、旭川空港から車でおよそ15分程度と、道外からのアクセスも良好な立地の人口1万人弱の町です。
おもな産業は農業、そして農業と独特の丘陵地帯が生み出す「パッチワークの丘」、古くはタバコのCMや日産のスカイラインのCMに起用された景観、立ち枯れの木と青い水の幻想的な雰囲気の「青い池」を中心とした観光産業が中心となっています。
丘のまち 美瑛 人の営みが描くパッチワークの丘と十勝岳連峰の山々(※1)
夏のケンとメリーの木(※1) 冬のセブンスターの木(※1)
ライトアップされた冬の青い池(※1)
(※1)各写真は美瑛町観光協会より拝借しており、利用規約に則って使用させていただいております。
その美瑛町の中心部において当店は1951年から鮮魚・精肉・青果を中心とした小売業務、
夏場は予約対応による焼肉オードブルや焼台の貸出と配達サービス等を提供し、
地元の方々からご愛顧賜り今日まで長く続けさせていただいております。
花輪食品 外観
本プロジェクトでは当店において、3代目がご縁があってお譲りいただいた、
全国でも稼動数の少ないうどんやそばを販売するための自動販売機を復活させ、
皆様にうどんやそばの提供をできるよう設備を整えて営業稼動を目指します。
[プロジェクトの経緯と今までの活動]
・レトロ販売機に出会うまで
かつての私は個人的に所謂「レトロ自販機」または「懐かし自販機」についてはYoutube等で残っているお店への来店動画等の閲覧や、NHKのドキュメント番組「ドキュメント72時間」 を見て、「こういう世界が存在するのか」と知ってこそいたものの、正直当時はそこに特別な思い入れは存在しませんでした。
リンク:NHKオンデマンドドキュメント72時間 「秋田・真冬の自販機の前で」
町がインバウンド需要で多くの観光客が訪れる中の2017年の春頃から、今のままの店頭の食料品販売だけではなく、すでに出来上がったものをすぐに提供できる方法はないかと模索し始めました。
その際に頭によぎったのが30秒程待てばあたたかいうどんやそば、ラーメンが出てくるあの自動販売機でした。
※動画投稿者様より許可を頂いた上で上記動画を使わせていただいております。
そこで、北海道内のかつて稼動機があった場所についての調査と、
レトロ自販機の現状を掴むため、どうしてこのような形式の自販機が生まれたのかを調べ始めました。
高度経済成長期を背景にした道路網の整備による流通網の発達。
それに伴う深夜帯のトラックドライバーを中心とした飲食需要を満たすために
麺類自販機をはじめとした各種自動販売機が生まれてきたこと。
前段での動画や番組で頭の中で理解こそしていたものの、今や全国でも稼働が著しく数を減らしている『絶滅危惧種』であるということ。
既に北海道では稼働しているところが存在しないこと。
2014年6月を最後に北海道で稼働していた店舗は閉店していましたが、
場所については既に全国の状況を調べてデータベース化していた方(上記の動画投稿者様)
がいてくださいましたので、焼失等で失われた所を除き、全ての跡地を巡ることとしたのです。
・自販機の発見と引き取り
跡地の一つ、