日本では、7人にひとりの子どもが「貧困」です。
初めまして。特定非営利活動法人「わたしと僕の夢」の佐藤有里子です。皆さんは、日本に貧困と呼ばれている子どもたちがどれくらいいるかご存知ですか?実は、現在日本では7人にひとりが貧困の状態にあると言われているのです。そして、私たちが拠点を置く久留米ではその子どもたちの割合は4人にひとり。(参考 厚生労働省国民生活基礎調査、久留米市子どもの貧困対策推進計画より)
一見すると、綺麗な格好をしていて、まさかこの子が??と疑問をいだくレベルなのですが、自宅を訪問したり、生活状況をヒアリングするとその実態は本当にショックを受けるものがあります。
ある時、母子家庭のスタッフさんから「お金がないから子どもの運動会のお弁当を作ってあげることができなかった」という相談を受けたことがあって。それを助けてあげられなかったことがとても悔しかったんです。
そんなお母さんたちにもっと寄り添った事業をしたくて、当時家族旅行を夢見て積み立てていたお金を資本金に女性の就職支援に特化した「有限会社 キャリア・リード」を設立しました。
女性支援を目的に、現在では九州を中心に6000人以上の登録があります。
会社を運営していく中で、スタッフのお母さんたちと会話をしていると、「子どもを塾に通わせてあげることができなくて。。。」という悩みを本当に多く耳にしたんです。だけど、スタッフみんなのお給料をあげてあげることは難しく。。
そこで、お給料を上げてあげることができない代わりに、社員の子どもたちを会社に呼んで、みんなで交代で宿題を見てあげていたのが無料塾の始まりでした。
だんだんと子どもたちの数が増えていき特定非営利活動法人「わたしと僕の夢」を設立するに至るのですが、多い年には100名ほどの子どもたちがここで放課後の時間を過ごしています。
無料塾で学ぶ子どもたち
そうすると、今度は、無料塾に来ている子どもたちの中に「学校給食以外、ごはんを食べていない子どもたち」が何人もいることがわかったんです。
これじゃいけない、と思って、食材をかき集めて子どもたちに夜の食事を提供し始めました。現在は地元企業様のご厚意での食材の提供や、市の支援を受けながら、やっと毎日の子どもたちの食事の準備をすることができるようになってきました。
無料塾「わたしと僕の夢」に子どもたちのためのキッチンスペースを!
わたしたちが運営する「わたしと僕の夢」には整ったキッチン設備がありません。
子どもたちに提供する食事については、簡易的なキッチンスペースと建物内他階にあるサポート企業のキッチンを借りながら準備し、上の階まで運んでいる状態。
現在のキッチンスペース。コンロがなく、電子ヒーターで加熱調理をしています。
子どもたちに、少しでも自立支援をということで、洗い物やお食事の準備は年長の子どもを筆頭にみんなで協力して行うという取り組みもしてるのですが、
施設では作業しづらく、食事を運ぶのも一苦労。メニューも必然的に簡易的なものが中心に。なかなか思うような食事環境を整えられてあげられていません。換気設備も整っておらず、油をたくさん使うようなメニューなどはもっての他といった状態です。
そんなある時、子どもがふと
「先生、コロッケってどうやったらあったかくなるの」
と言ったんです。
現在、企業様からのご厚意で有難いことに揚げ物がメニューに並ぶ時もあるのですが、もちろん、現状のキッチンで何十名もの子どもたちの揚げ物を温め直すことはほぼ