日本伝統奇術(マジック)『和妻(わづま)』を後世に伝えたい!

日本伝統奇術(マジック)『和妻(わづま)』を後世に伝えたい!
かつて日本には、歌舞伎や浮世絵など欧米人が驚くほどの文化が存在しました。その中のひとつが日本伝統奇術『和妻(わづま)』です。現在失われつつあるその和妻を未来に伝承すべく現代性を取りいれた演出に挑戦し、新しい和妻の舞台を創造いたします!

はじめに・ご挨拶

はじめまして、マジシャンの上口龍生(かみぐちりゅうせい)と申します。普段はマジックバーのオーナーとしてテーブル(クロースアップ)マジック、またイベント等ではステージマジックを演じております。その一方では後進の指導、演出、レクチャーDVDの作成や執筆活動も行っています。

マジックも音楽や演劇などと同じく、様々なジャンルがあります。その中でも世界的に認められながらもマイナーなマジックのジャンルがあります。それが和妻(わづま)です。私は約25年前にこの和妻でプロデビューしました。しかしエンターテイメント業界の需要にこたえるべく、様々なマジックのジャンルを習得するに至り、和妻よりもむしろ一般的なマジックで生計を立てていくようになったのです。和妻の需要は仕事のうち一割程度でしょうか。私は充分それで満足しておりました。

しかし2020年の新型コロナの流行に伴い、考えが変わりました。今まで当たり前だったことがそうではなくなったのです。私自身も50歳を過ぎ、今が全盛期もしくは下降期に入ってきたことを実感せざるを得なくなりました。このまま私の持っているマジックの経験や技術が受け継がれることもなく、消え去っていくことが果たしてマジック界にとって良いのだろうか?と考えるようになりました。

この一年間は精力的に執筆活動とレクチャーDVDの撮影を行い、後世に残す作業をしてきました。しかし和妻というジャンルに関しては本や映像だけでは伝えることがままなりません。また私自身の和妻も発展途上という意識があります。

そこで再び和妻と向き合うべく一大プロジェクトを組みことにしました。20年前にプリンセステンコー「東京魔術団」で一緒だった日本伝統文化に明るい佐藤伸之氏を演出に迎え、まったく新しい演劇的要素を加えて斬新な和妻を作り上げることを決心したのです。

19世紀末に和妻が歌舞伎や浮世絵のように欧米人をたいへん感動させた文化であったのにもかかわらず衰退した原因は、時代の変化に追いつけなかったことが挙げられると思います。マジックの業界では誰もが知る和妻というジャンルですが、これを一般の人たちに知ってもらうためのショーを作るべく準備を始めました。

まずは今年の2021年10月29、30日に、渋谷 伝承ホールにてお披露目公演を行います!

すでに昨年企画を立ち上げ、構成演出を新たにそのための稽古や衣装小道具等のプランニングなども進んでおります。

この公演が今回のクラウドファンディングへのご提案プロジェクトです。しかしながらこのプロジェクトにはその先があるのです。私が目指すのは「和妻」による日本五大都市ツアーです。

しかし今回は私個人の採算度外しの作品作りとなり、莫大な経費が必要となります。マジック道具や衣装だけでも数百万という金額になります。その為に、私自身もコツコツと準備を進めてきましたが、どうしてもあと少し足りません。そこで今回初めて、プロジェクトにご賛同を頂けた場合、ご賛同者の協力を得られるというクラウドファンディングに挑戦しようと思った次第です。

このプロジェクトで実現したいこと

この公演では伝統芸能の古典的な表現方法と、幅広い層のお客様に楽しんでいただけるように工夫を凝らした娯楽性の高い演出によって、神代の伝説、陰陽師の世界観、戦国時代の伴天連(バテレン)の妖術、江戸から大正時代などの伝奇的要素をもったマジックショーを作り上げたいと思っています。そしてこのマジックショーを通じて日本文化が持つ独創性やアイデンティティを再発見し、次世代へ