はじめに・ご挨拶
はじめまして、楊枝の町大阪府河内長野市で代々お茶席用黒文字作りをしております。ひょうたんや有限会社八田商店、四代目八田篤志です。ひょうたんやの屋号の元、初代八田甚之助から創業100年を超えました。今までは卸店を中心に販売を行っておりましたが、このコロナ禍においてお茶会などのイベントの中止が相次ぎ、ひょうたんやの経営状態もとても厳しいものとなっております。そこで今回クラウドファンディングを使うことにより、 今までご要望の多かった日本の山で育った国産の黒文字で御茶席箸、菓子ようじを数量限定ではありますが、お客様に直接削りたての黒文字をお届けしようと思っております。
プロダクトのご紹介
国産の黒文字原木は今回福井県と高知県の林業家の方から仕入れる予定になっています。福井県の黒文字は幹が細めですが、とても香りがよく菓子ようじに加工するのに適しています。 高知県の黒文字は幹が太くまっすぐ伸びた黒文字が多くお茶席箸作りに適していますが、お箸に適した枝が少なく幹がまっすぐ伸びた黒文字は標高の高い山に多く採取するのがとても大変です。 林業家の高齢化もあり,なかなか黒文字を取って頂けないのが現状です。そこで今回クラウドファンディングを使うことにより、林業家さん達に黒文字原木の魅力的な買い取り価格を提示することで、国産黒文字の原木を確保することが出来そうです。数量限定ではありますが、御茶席箸・菓子ようじを製造し直接お届けしたいと思っております。
黒文字作りはまず原木寸切りという作業から入ります。太さや曲がり節などを見極めながら八寸から三寸までの長さに切り分けていきます。
そこから割という作業に入ります。刃の付いた台にカットした黒文字を押し当てハンマーで叩き割ります。自然に生えた生木を割るということで木の筋、曲がりなどがあり機械化が難しく これも今でも手作業で仕上げていきます。
次は抜きという作業に入ります。ここでやっと機械が登場します。機械に通す職人技はいりますが、昔はこれも手で仕上げていた昔の職人に敬意を表します。この機械に通すことにより先ほど割った黒文字が角材になります。ここまでくれば後は職人の手に委ねるだけです。
昔からサスガという小刀とサルと呼ばれる桐の木で作った台で黒文字をお茶席箸・菓子ようじと削っていきます。削りたての黒文字は本当にいい香りがします。今回この削り節も緩衝材として一緒にお届けしようと思っております。
国産黒文字の原木の確保の難しさから、今回数量限定ですが国産の黒文字を使い削りたての黒文字箸、菓子ようじをお客様に直接お届けできる事をとても楽しみに思っております。出来立て削りたての黒文字の瑞々しさ香りをご堪能ください。心よりご注文お待ちしております。
こだわり・特徴
黒文字は他の木工製品と違い生木を使うのが特徴です。茶人千の利休がお茶席で黒文字を使うようになったのが最初とされ、お客様をおもてなしする心の表れが瑞々しい黒文字を削りお招きするというものでした。そして今もその志を引き継ぐため、お茶席用黒文字は生木から製造されます。しかし生木から作るということは時間が立てば枯れ木になるということです。今までひょうたんやでは、生木の新鮮さを保つため10月頃から3月頃までに 原木を半分まで加工し冷凍庫で保存し必要な時に製品にするという形をとってまいりました。
しかし生木の削りたての黒文字の瑞々しさ香りに勝てません、そこで今回数量限定ということで削りたての黒文字を直接お客様にお届けするという形をとることが実現できそうで