新潟県最古の電車・木造車両モハ1に屋根を架けようプロジェクト

新潟県最古の電車・木造車両モハ1に屋根を架けようプロジェクト
新潟県加茂市の山あいに、数奇な運命に翻弄された鉄道車両が保存されています。当初デ2(デは電動車の頭文字)の車体番号を与えられ、改番を経て今ではモハ1(モはモーターの頭文字、ハはイロハのハで3等を表す)と呼ばれる木造の電車です。車体が保存された経緯を振り返り、モハ1の魅力と保存の意義に迫ってみます。

)車両の保存のため屋根を架設し、(2)蒲原鉄道の遺物を博捜(はくそう)して、”もったいない”(mottainai)精神を活かした商品(返礼品)に加工し、モハ1の軌跡=奇跡を伝えることを目指します。

令和5年に、モハ1は竣工100年を迎えます。今年に入り、入線の前年(大正11年)に描かれた設計図が、およそ1世紀振りに再発見されました(さいたま市 鉄道博物館所蔵)。設計図は細緻を極め、モハ1に投入された高度な技術と関係者の情熱がうかがえます。再発見のタイミングは絶妙で、本プロジェクトでは、この設計図を参照して鉄道模型を製作し、協力者へのお礼の品にあてることを決めました。こうした機転のよさは、繰り返し復活してきたモハ1ならではといえそうです。
寄付の使い道

寄付金は以下の三段階に設定し、モハ1の屋根架設に使わせていただきます。                                                                      (1)ミニマムゴール   3,000,000円                                                                            (2)ネクストゴール   6,810,000円(モハ1にちなむ)                                                                             (3)ファイナルゴール 10,000,000円                                                                          
ファイナルゴールを超えて集まった暁には、モハ1と並び冬鳥越スキーガーデンに保存される半鋼製電動客車モハ61・電気機関車ED1の保存に活用します。
自治体からのメッセージ

新潟県内唯一の木造電車モハ1を、加茂市が蒲原鉄道株式会社様から譲渡を受けて、21年が過ぎました。青空の下、アンティークな車両が現役で走っているようにみえると評判で、展示場所(冬鳥越スキーガーデン)には全国から愛好者が訪れますが、損傷が進み、年々維持が難しくなっています。しかし、車両の重要性に鑑みて、市は屋根を架け、雨ざらしの現状を改めて長く保存に努める決意をいたました。
モハ1は時代の変転と上手に付き合い、愛されてきた電車です。数奇な運命をたどった車両の歩みは、地域社会の足跡と重なります。加茂市が保存に微力を尽くすのは、このためです。再来年でモハ1は竣工100年の節目を迎えます。事業の主旨にご理解を賜り、よろしくお力添えをお願いします。
加茂市長 藤田明美
応援メッセージ

蒲原鉄道は大正12年10月に村松~五泉間が開通、昭和5年7月に村松-東加茂間が新たに開通し、その年の10月に加茂(現在のJR加茂駅)まで延伸いたしました。
新潟県内初の電気鉄道として地元の方々の支えにより、地元の生活の足として走り続けてまいりましたが、昭和60年3月に加茂線が廃止、平成11年10月には五泉線の廃止と77年間の鉄道輸送に幕を下ろしました。
非常に貴重な木造の車両、廃線後に加茂市から車両を引き取っていただき、今にも動き出しそうなほどきれいに復元していただきました。感謝申し上げます。弊社蒲原鉄道も来年の9月で創立100年を迎えますが、100年ほど前の開通当初にこの車両が実際に走っていたのかと思うととても感慨深いものがあります。
現代の電車と