し、安定的保管管理体制のもとで品質が守られています。
酵母菌の発酵力で焼き上がったパンのクラフト(表皮)は薄く、リベイク(再焼成)にも適しています。特性としてパン生地の保湿性に優れ、しっとりとした柔らかなクラム(中身)のパンに仕上がります。
■独自開発をしたオリジナルブレンドの小麦粉
パンの味は、小麦味です。
名峰・赤城山の小麦畑
Pan&で使用する小麦粉は大きく分けて2種類です。
その1つは群馬県産を主体にした国産100%の小麦粉です。「桐生酵母」という日本で育つ酵母菌には、やはり日本の土壌で育った小麦粉がとてもよく合います。
もう1つはフランス産の上質な小麦粉を主体に、ロースト(焙煎)して深い香りの小麦粉を加えた私たちだけの黄金比配合です。
どちらも製粉会社との協働により開発したオリジナルブレンドの小麦粉で、パンが焼き上がったときの豊潤な香りと、粉の香ばしさのバランスが最も優れている小麦粉を選びました。
オリジナルブレンドの小麦粉
■パンづくりにとって塩の選定は「どのようなパンにしたいのか?」を決める思想的な部分
パンにとって大切な素材の1つ、塩。
国産小麦に何が合うのか吟味した結果、国産の塩に辿り着きました。
私たちが選んだのは高知県室戸沖海洋深層水を100%使用した平窯結晶塩です。伝統製法の平窯で炊き上げた結晶を高温焼成し、さらに大粒を取り除き粒度を調節したこだわりの逸品。もっちりしたパンには風味豊かな平窯塩がぴったりです。
また、フランス産小麦を主体としたオリジナルブレンド粉にはゲランドの塩を合わせます。フランスブルターニュ地方の塩職人によって作られるゲランドの天然塩は、本場フランスの香りを持ったハード系のパンの風味を引き立てます。
■酵母を生かす寒仕込みを、パンづくりに再現
低温長時間熟成製法
日本では昔から、味噌や醤油、酒などの酵母を使った食品は、冬の寒い時期に仕込む習慣がありました。それは、厳しい冬の気候が酵母の性質を生かし、おいしくまろやかにすることを知っていた先人の知恵でもありました。
私たちのパンづくりでも、現代版寒仕込み「低温長時間熟成法」を採用しています。それはまだイースト(酵母の工業製品)が発達していない1950年代以前、フランスの田舎でお母さんが丸2日かけて作るパンづくりの方法。自然の酵母でゆっくりと育てられ、大切に食べられたパンを現代に再現した製法です。
■パンに優しい“冷凍”
本当の“焼きたて”を楽しめる唯一のパン
パンは焼きたての瞬間から、中に含まれる⽔分がどんどん蒸発して乾燥していきます。
この乾燥がパンの硬さの原因です。
また、デンプンは温度低下とともに劣化していき、特有のボソボソとした⾷感の原因となります。
ただし、0℃以下の環境であればデンプンの劣化は⽌まります。
この乾燥とデンプンの劣化を防げれば、パンはいつまでも美味しく⾷べられます。
それを最も効果的に防ぐ⽅法が冷凍技術です。
実は、余ったパンを冷凍庫に保存するのは、とても理にかなった⽅法なのです。
しかし、買ってきたパンを冷凍するのは、その時点からの劣化を防ぐだけであって、パンを冷凍するのに⼀番良い⽅法は、焼きたて直後の最⾼に美味しい状態を⼀気に閉じ込めることです。
■人に優しい“冷凍”
そもそも、保存料を入れる必要がありません
これまでも冷凍パンは、特に業務用として使われていましたが、発酵・焼成前の未完成品のものが多く、“焼きたてパン”になるまでにいくつもの工程を踏まなければなりませんでした。
また冷