▼自己紹介
こんにちは!シカ起業家の渡辺洋平です。自然豊かな北海道で育った、20歳の横浜国立大学に通う学生です。
2020年から「シカの廃棄ゼロ」を目指すディアベリーというプロジェクトを始めました。
皆さんはシカと聞くと、日常では関わらない遠い存在に感じるかもしれません。
ところが実は、シカは日本に住む人々の生活に、大きな影響を与えている動物なのです。さらに、地方の運命を握っている動物でもあります。私たちは、「シカ」という地味ですが、重要な問題に取り組みます。
今回は、シカの廃棄ゼロを目指す、はじめの一歩として、シンプルで機能性が高く、キズや風合いは一点物の、優しくて滑らかな肌触りの「思わず触りたくなるシカ革財布Ticket」 を世に送り出すためにクラウドファンディングに初挑戦させていただきます。
北海道の鹿追(シカオイ) 町の然別(シカリベツ)湖で撮ってもらった写真
▼解決したい社会課題
母「ねぇ。帰ってくる途中に、運転してたら、急にシカが飛び出してきたよ。ヒヤヒヤした。。」
道路に出没するエゾシカ
ここ数年、私の地元の北海道ではシカとクルマが衝突する事故が多く、「なんでだろう?」と疑問に思っていました。
そこで調べてみると、シカがとても増えていて、農業や林業、生態系や交通関係にとても大きな被害を与えていることを知りました。さらに、毎年約60万頭のシカを駆除をしていることを知りました。(環境省「ニホンジカ・イノシシ捕獲頭数速報値(令和元年度)」より)
正直、知らなかったデータばかりだったので、「え、こんなに被害があるんだ。。え?それでこんなに殺されるの、、。」と衝撃を受けて、呆然としました。
「でも、自然の摂理が働いてるはずなのに、なんでシカだけが増えてるんだろ。」そんな疑問が湧いたので調べてみると、約100年前にオオカミを絶滅させてしまったことや、保護政策をとっていたことが原因だと分かりました。
そんな過去を経て、現在は、生態系の頂点として、人間がシカを獲る必要に迫られているのです。
「なんとかしたい。」そう思いましたが、シカの駆除を減らすことはできません。人間には、オオカミを絶滅させた責任があるからです。
そんな時に新たなデータを知りました。農林水産省によるシカの利用率についてのデータです。
このデータを見て、91%が廃棄されていることにショックを受けるとともに、「9%は活用されているんだ」と驚いたので、さらに調べてみると、シカは、江戸時代までは日本の伝統的な肉や革の素材として使われており、とても資源として価値のあるものであると学びました。
そうして少しずつ考えがまとまってきました。「オオカミを絶滅させてしまったという責任があるから、人間がシカを獲らなければいけないという状況は変えられない。それでも、大切なシカの命を奪うのなら、できる限り、いただくべきだ。」
もしかすると、命を奪う罪悪感という「逃げ」の気持ちから生まれた感情かもしれませんが、このように、私はシカの命に対して、責任を感じるようになりました。そうして、私はシカの命を一つも無駄にしない社会が、目指すべき社会だと考えるようになりました。
そこで、シカの廃棄をゼロ、利用率を100%にするために必要なことを考えてみました。一言でいえば、シカを利用する習慣を作る、ということが利用率100%を達成するために必要なことです。
しかし、このシカ廃棄問題は、日本に住む人にほとんど知られていません。だから、私が最初に果たさなければいけない役割は、多くの人に