乗り越えろ!「新型コロナ」と「床下の惨劇」。森で子どもの元気を育む家を復活したい

乗り越えろ!「新型コロナ」と「床下の惨劇」。森で子どもの元気を育む家を復活したい
信州しおじりの豊かな自然をいかし、こどもたちの自然体験の場所として活用されてきた「旧柏茂(はくも)会館」。湿気により床下の土台が腐り始めています。こどもたちがもっと元気に輝く地域にするために、地域の体験活動の拠点を再生します。

こどもたちがもっと元気に輝く地域をめざして

わたしたちは長野県塩尻市で、子どもたちの体験活動を実施しています。

主には森の中での自然体験を中心として、未就園児から中学生までの子どもにプログラムを提供しています。また、高校生以上はスタッフとして参加できます。

地域の豊かな自然が子どもを育む
森の中で笑顔が輝く

地域の子どもたちが参加できる「わおん♪自然探検隊」は今年で12年目の活動になります。年間を通して、基地づくりやハンモック、生き物探しなど、子どもたちは森の中で自由に遊んでいます。

そして、0歳から参加できる自然体験「森カフェ」も実施中です。カフェのように気軽に行ける森を目指している森カフェは、手ぶらで来ても充分楽しめるデイキャンプ。たき火をしたり、森のなかを探検したり。その間、保護者は森の中でゆっくり癒されています。子どもたちも大人も笑顔になれる活動です。

宿泊することで笑顔がさらに輝く

体験活動のなかでも、やはり宿泊をともなう体験は格別です。

仲間と一緒に森の中で思いっきり遊んだ後に、一緒に料理をつくり、お風呂に入り、寝る。参加者同士の距離も一気に縮まります。「来年もまた来たい!」と帰るときに宣言し、本当に来てくれる子が何人もいます。

そんな宿泊型の体験活動の拠点が柏茂(はくも)会館です。

昨年7月から管理することに

柏茂会館は、塩尻市小曽部(こそぶ)出身の南山柏茂さんが建て、地域で活用してきましたが、子どもたちの育成の場として活用してほしいと、塩尻市に寄贈して市が管理をしてきました。私たちも活動で使う時だけ予約をして、利用料を支払い、使ってきていました。

ところが、昨年、市がその柏茂会館を手放し、譲渡先を公募することになりました。私たちにとって、長年使ってきた施設で、愛着もあったため、応募した結果、譲渡していただけることになりました。
床下を開けてびっくり

自分たちで管理するのだから、子どもたちが安全に使えるように一度しっかりと建物のチェックをしてみようと、専門家に見ていただいたところ、普段使っているだけでは気づかないところに大きな落とし穴(?)が。

女子トイレの床下の木材がほぼ腐っていて、プラスドライバーが貫通してしまうほどでした。

「これはいつ崩れてもおかしくないね」と専門家。

原因は床下の湿気です。女子トイレ以外にも、湿気がたまっているところはたくさんあり、梅雨時にはカビが発生しやすい状況です。

なんと600万円!?

専門家に見積もっていただいた修繕費用は全部合わせると、600万円!
コロナで収入減、そして、今回の支出アップ

600万円は当法人の年間予算に肉薄する数字なので、とてもとても大変です。そうはいっても、施設を有効利用してしっかりと事業をしていくことができれば、まだ、なんとか希望が見えたかもしれません。

しかし、昨年度は新型コロナウイルス感染症の拡大により、ほとんどの事業が中止、または内容を変更せざるを得なくなりました。

自分たちでできることは自分たちで

嘆いていても現状は変わらないので、床の張替えや床下の湿気対策は自分たちですることにしました。ただ、材料費は必要になります。それでも、当初の600万円よりはだいぶ費用を抑えることができます。
トイレの下はどうにもならない・・・

しかし、一番大変なところは、女子トイレの下の床です。まずはここを直す必要があるのですが、直すにはトイレを一回外す必要があるのです。さすがにこれは、自分たちではどうにもならないので、地域のお大工さんの力を借