ナプキンがいらない高性能吸水型ショーツ「PlayS」アスリート×医療素材

ナプキンがいらない高性能吸水型ショーツ「PlayS」アスリート×医療素材
履くだけでOKな吸水型ショーツ【PlayS(プレイショーツ)】。「アスリートが試合で使える品質なら、普段使いでも満足できるはず」。元世界トップ選手や現役アスリートの声を参考に開発し、医療用の超吸水性繊維を使用した高性能&運動に適したデザインを両立。新たな選択肢をぜひ体感してください

もあるかなと思っています。

私の思いは1995年の阪神・淡路大震災にさかのぼります。大阪の高校生だった私は、地元のFMラジオ局のボランティアに参加しました。自らのリュックに自分が思う救援物資を入れて、西宮から神戸まで歩いて運ぶというボランティアです。
出発の前日、クラスのみんなに何を持っていくのがいいかと聞きました。すると少しやんちゃな女の子が「そらナプキンやで!」と言ったのです。漠然と水とか食料かなと考えていた私には、その発想は全くありませんでした。
翌日、クラスの女子のみんなが、持参した自分のナプキンを少しずつ私のリュックに入れてくれ、私はリュック一杯のナプキンを持って避難所に向かいました。地震発生からまだ1週間もたっていない避難所では「若い男の子やのによく気づいたなぁ」と多くの女性たちに手を握られました。当時の神戸は壊滅状態。ナプキンなども手に入らず、下着に数少ないティッシュを挟んだり、貴重な水で汚れを洗ったりしていたのです。「ナプキンって大切なんやな…」、高校生男子の私にとって、大切な気づきとなりました。

その後私はテレビ番組のディレクターになりました。同僚の女性スタッフや女性アナウンサーが、その日のロケや中継で大変なこと、取材したアスリートがプレイとの両立に苦労した話、自らも経営者となってからも女性社員には声かけやとシフトの融通でしか、僕は役に立てていませんでした。

そんなときに「フェムテック」に出会いました。テクノロジーで女性の健康問題を解決する。欧米から始まり、去年あたりから日本でもムーブメントになりつつあります。
同じく興味を持ってくれた会社の女性社員とともに色々と勉強し始め、自分たちも何かアクションを起こしたいと考えるようになりました。最初は月経カップの便利さに驚いたのですが、なかなか使い方が難しい…。そうするうちに、履くだけで簡単に使える吸水型ショーツにたどりつきました。

開発は困難を極めました。私の本業はテレビ番組制作で、そもそもそれ自体を体験したことがありません。

でも、妻や周りの女性に協力してもらい、わからないことは全部女性に聞きました。だんだん特別チームのような男女混合のチームができ、女性同士でも詳しくは話さないという個人のセンシティブな状態や悩みも教えてくれました。多くの知人やアスリート、初めましての女性までもが実際のテストにも快く参加してくれ、また開発に協力してくれた下着メーカーさんは素人の私の意見に寄り添いながら何度も根気強く試作を作ってくれました。またすでにフェムテック業界で活躍されている方のアドバイスもたくさんいただきました。感謝しかありません。

「こんないいものがあるなんて」「選択肢が増える」etc…たくさんの応援の声を受け、女性がその期間を何とか快適に過ごしたいという思いは、本当に大きんだなと実感しました。
動画を先行公開したTikTokでは最初は9割近くが懐疑的・否定的なコメントが集まりました。しかし妻やチームの女性に協力してもらいながら誠実に返信していると、やがて好意的な意見も増えてきました。みなさんの悩みが大きく深いからこそ、「これで解決できます」と言われても「本当に?」となるんだなと思いました。しかしSNSでいただいた厳しいご意見・温かい応援は大変勉強や励みとなりました。ありがとうございます。

そうして完成した私の「PlayS」以外にも、現在たくさんの優れた吸水型ショーツがあります。しかしまだ認知度は一般的とまではいきません。また、試すにしてもまだ単価が高く、失敗するかもしれないもの