のちに、人物を360度撮影することで3DCGキャラクターを作成できる技術があることを知りました。インターネット検索をして情報を探すと、撮影機材を持っていて一般向けにサービスを提供している企業・リアルアバター株式会社が東京にありました。
早速リアルアバター株式会社の岩山さんに連絡を取り、モデルさんに依頼し撮影・3DCG化していただきました。しかし東京にはなかなか行けないため思案していると、岩山さんが札幌の企業・株式会社元由アテンダントサービスの元由さんを紹介してくださったのです。そして実際に札幌で撮影していただき、 念願だった自らを3DCG化する体験ができました。
しかしながら、私の目的は3DCG販売サイトにアバターモデルを供給することです。それをするためには企業にアバターモデルを作ってもらうだけではなく、自ら機材を購入し、自らモデルさんを撮影するのが一番と考えました。
学生の頃はエネルギーにあふれ、トンボの保全に関わる研究発表でオランダやスペインに行ったり、日本全国にドライブという名目での逃避行をしたりと、様々な体験をしてきました。
しかし、複合的な要因が重なり、目的を見失い研究が進まないなど極度のストレスから、メニエール病の発症、精神不安定になりうつ病を発症、自己肯定感の著しい低下、そして二度の自殺未遂を経験しました。
会社員になると仕事に忙殺されました。障害者枠で採用されましたが、自分は何がしたいのかを考える暇もなく、ただひたすら言われたことをやる、時間が過ぎるのを待つ。そんな日常でした。
一般事務職でしたので実務経験を積めましたし、その経験は今も役立っていますが、当時は日々の生活そして仕事に対して物足りなさを感じていました。
2013年、30歳で会社員生活を辞め、家に引きこもりました。
何もしていなかったわけではなく、その間に自分が本当は何をしたいのかを確かめるために、ブログから始め、ウェブサイト制作、小説や漫画、アニメーションやゲームなどを作ってきました。
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私にとって引きこもり期間は貴重な経験でした。
確かに、家からは出ない、人と会わない、そんな生活が続きました。しかしパソコンを使った創作活動という体験を通して、自分を知ることが出来たのです。エネルギーを創作活動に費やすことが出来たのです。
そのなかでこれぞと思ったのが3DCGキャラクターです。初めて3D空間上でキャラクターを動かしたときは体が震えるくらい感動したのを覚えています。2014年の冬でした。
ところが、引きこもり期間中の2017年、同居していた母親が急死。葬儀を終えて家にお骨を持ち帰った翌日、私のうつ病が再発しました。
家族に付き添われて病院に行き服薬を開始。それから1年以上薬を飲み続け、少しずつですが回復してきた頃。母が生前に『安い給料でいいから外に出て働いてほしい』と言っていたことを思い出しました。
私はそれを遺言と受け止め、外に出ることを決意。紹介を経て、2019年、就労継続支援B型事業所「就労支援センターさくら」にたどり着きました。
さくらの職員さんは、センター長の川口さんを初め、皆私のことを肯定的に捉えてくれます。寄り添ってくれます。通