◎ はじめに・ご挨拶
カリー寺住職の中平了悟と申します。兵庫県尼崎市でお寺の住職をしながら、お寺でいくつかの取り組みをしたり、地域社会にいろいろな形で関わらせていただいたりしています。その中の一つが、お寺でカレーを食べながら、地域や、文化・異文化について触れ、地域交流をするという「カリー寺」というイベントです。おかげさまで、盛況に開催を重ねていく中で、地域に染み出し、さまざまなつながりを持つことができるようになってきました。
その成果と、つながりをさらに地域に還元しようと、昨年(2020年)に「カリー寺基金」というプロジェクトを立ちあげました。今年も引き続き、このプロジェクトを実施し、最終プレゼン大会を開催するにあたってクラウドファンディングでのご協力をお願いすることにいたしました。
できることであれば、たくさんのみなさんに知っていただき、賛同とご協力をいただきながら、このプロジェクトを実施したいと思っています。
◎ カリー寺基金とは?
「カリー寺基金」は、カリー寺による地域のあらたな企画やチャレンジを応援する、補助金・奨学金のようなチャレンジです。この企画は、カリー寺というイベントと、そこから生まれたレトルトカレーの成果を地域に還元したいという思いから生まれました。具体的には、西正寺を中心に、尼崎という地域で起こる新しい取り組み(楽しい刺激的な企画/取り組み、あるいはだれかの生きやすさ・暮らしやすさを作り出すような企画/取り組み)に対して、カリー寺という取り組みで得られたお金(このクラウドファンディングでの支援も含みます)と、つながり・関係性を通して応援を行ないます。
大賞10万円、特別賞5万円という助成枠を設定しています。書類選考を経て選出されたファイナリストによる最終プレゼン大会(2021年4月24日土曜日実施予定)を実施して、受賞企画を決定します。キン学的な部分のみではなく、選考のプロセスを通じて、人や地域とのつながりを作り出し、育むことも目的にしています。賞金を獲得して終わりではなく、むしろこのプログラムへの応募があたらしい気づきや、関係・つながりのはじまりとなり、展開していくことを期待しています。
お寺での楽しい取り組みが、地域の新しい発想やアイデア、あるいはつながりを生み出していく。この企画・カリー寺基金が、そんな循環のきっかけになればと思っています。今回のクラウドファンディングでは、その大会の実施と、助成枠の拡大のためのご支援をお願いしています。
【動画】カリー寺基金説明会 「カリー寺基金について」
2021年1月23日に行われた説明会における「カリー寺基金についての説明」の部分です
◎お寺/地域の可能性
地域コミュニティの変化、人の生活や意識の変化によって、「お寺」はいま存在意義が問われる時代になってきているように感じています。「お寺が地域にある意味とはなんだろう?」「お寺はなにができるんだろう?」、そんな声も聞こえてきます。しかし、カリー寺や西正寺での取り組みの中で感じられたことは、「まだまだお寺には可能性がある」ということでした。お寺には、その場所がもつ可能性や、長い時間の積み重ねのなかで蓄えられてきた人・地域との関係性、そういった蓄えられてきた財産(ソーシャル・キャピタル)があるということでした。
カリー寺の開催にあたっては、多くのボランティア、檀家さん、町内会をはじめ地域のご理解と協力をいただきました。例年の開催によって、地域のお店や施設とのコラボによる盛り上がり、大勢の人と人とのつ