貸切ロッジの宿です。
私自身は友人と2019年にNPO法人HUB&LABO Yakushimaを立ち上げ、環境教育や地域づくりをテーマに活動を始めました。NPOの活動の中で、屋久島に住む方達と、屋久島環境文化村構想や屋久島憲章の理解を深め、屋久島の30年後のビジョンマップを作成しました。
「共生と循環」という言葉に表れるように、人々の暮らしも自然の中で共生し、全ての繋がりが循環していること。山だけでなく、海、川、里、暮らしの至る所で、私たちは日々「共生と循環」を感じます。
世界自然遺産としての屋久島は、縄文杉に代表されるような樹齢1000年以上の屋久杉の森のイメージが強く、登山で山に入り、太古からの深い森を味わうことができる島であることは事実です。ただ、登山という形で山に入ることだけが、自然との関わりではありません。森は私たちのすぐ身近にあります。日常の暮らしの中にある森、川、海。そこで遊び、ご飯を食べ、自然と溶け込む時間はとても豊かで、私たちが自然の一部であることを感じる瞬間でもあります。
今回オープンするCafeのすぐそばにある「7000年の森」。
そこは自然更新・針葉樹広葉樹混成林・植林帯がある鑑賞林として作られた森で、「屋久島環境文化村構想」のなかで、“人が森と関わる場所”として作られた経緯があります。気軽に行ける森がそこにあるのです。
新型コロナウイルスの影響により、様々なイベントが中止になり、外に出る機会や、親子が集う場所はより少なくなりました。
そんな時にこそ、私たちは森で過ごすことを提案したい。森の中では密になることはなく、美味しい空気を味わいながら、自分自身と向き合ったり、家族とゆっくりとした時間を過ごすことができます。カフェでお弁当やスイーツをテイクアウトし、森でご飯を食べながら、遊び、感じ、豊かな時間を過ごす。森の通り道としてcafeがあることで、そんな豊かな日常のきっかけとなればと思っています。
実際に森で過ごすことは、ストレスが解消されるだけでなく、植物が発するフィトンチッドの効果で、ウイルスに対抗し、自然免疫力を高める効果があります。
森でスラックラインをしたり、森でヨガをしたり、ハンモックでお昼寝をしたり、自然のものを使った草木染め体験、苔や虫の観察会など、カフェを起点とした自然体験イベントを定期的に開催することで、親子や観光客が森に来やすい環境を創っていく予定です。
Plant-based 〜森へ持っていく食べ物は、人や生き物、自然に優しいものを〜
ブッダボウルやヴィーガンスイーツなど、カフェで提供する食事はPlant-based(=植物由来のもの)で、動物性の食品は使わないようにしています。それが人の身体や、生き物、自然環境に優しくあるための、一つの選択肢だと考えているからです。Plant-basedの食事が人の身体の免疫力を高めることに繋がること、また、畜産のために進む森林伐採や農地開発、家畜の排せつ物による水質悪化、それによって生物多様性が失われている現状を知るきっかけとなればと思っています。普段はヴィーガンでない方も、ここではそういう選択をしてみる。ただそれだけで、世界が少しずつでも変わっていく、カフェがその一助となればと思っています。
また、お野菜やフルーツはできるだけ島のものを、そしてオーガニックな食材を使っているので、子どもも安心して食べることができます。子どもにやさしいおやつ、それは大人にとっても身体がよろこぶおやつ。
木の発信基地として
屋久島には屋久杉(樹齢1000年以