もたらすものでしょう。
そこで私たちはニューノーマルな時代にあって日常と非日常が緩やかに融合し、決まった誰かのための場所ではなく、仕事かプライベートか、新しいものを生み出す場所か伝統を守り変わらない場所か、交流の場所か一人になれる場所か、といった2項対立的ではない多様な価値観(目的)をもった人を認め合える場所としての第4の居場所、フォースプレイスを提案していきたいと思っています。
各プレイスが隔離するのではなく、自宅や職場、コミュニティと緩やかにつながっていて、自分のライフステージ、その時の気分や目的によって自分自身でその境界をコントロールしながら自分たちの思いを発信できる場所、自分らしく居られる場所、新しい出会いや発見・学びが得られる場所にしていきたいと考えています。
そしてあらゆる世代や人種・国籍、性別、職業、障がいの有無などの境界線を越えて、交流連携協創する多様で豊かな地域社会づくりに貢献していきたいと思っています。
プロジェクトの具体的な内容は、国登録有形文化財指定の酒蔵を改修整備し、地元の素材を使った新しいお酒(クラフトジン)づくりにチャレンジする「小城蒸溜所」の開設を目指します。
また、「小城蒸溜所」に併設して地元食材を使ったカフェ・レストラン、地元産品の販売所、障がい者の就労施設などにリノベーションします。
さらに、酒蔵をテレワークに対応できるワーケーションオフィスとして改修整備を行い、仕事と余暇を融合・連動させ、新たな旅や生活のスタイルを提供していきたいと考えています。
今回のプロジェクトにより、全国や海外から多くの来場者の方をお迎えし、交流と消費の創出を図り、貴重な日本の清酒文化資源でもある酒蔵の持続的な保全・活用に繋げていきたいと考えています。
~~小柳酒造とは~~
小柳酒造主屋他13棟は、平成14年に国登録有形文化財の登録がなされている歴史的建造物であります。この地は江戸時代から天山山系の伏流水を利用した酒造り等が盛んで醸造業を 営む町屋が立ち並んでいました。
小柳酒造は文化年間(1804年)の創業とされ、明治時代から昭和にかけての酒造工程の建物群が現存しています。このように酒造りに関する一連の施設が現存していることが大変貴重です。
現在小栁酒造は、自酒の製造は外部に委託されているため 窯場、ビン詰場の昭和東蔵だけを使用されているがその他酒造施設は使用されていませんが、江戸時代の酒蔵の雰囲気が今でも残っています。
自社での製造が行われなくなった以降、音楽コンサートや落語講演、アートイベントなどの会場として利用されてきました。
~~《小京都・小城》のご紹介~~
私たちのプロジェクト場所は、秀峰天山の麓、佐賀県小城市中心市街地の北部に位置する上町地区にあります。
上町地区は、天山水系を源とする祇園川の河畔地域でもあり、優れた景観を有し、映画「男はつらいよ」のロケ地にもなった須賀神社(祇園社)の参拝や祇園川の源氏ボタルの鑑賞などの来街者でにぎわう場所でもあります。
また、小柳酒造酒蔵、村岡総本舗羊羹資料館、町家深川家住宅など国登録有形文化財指定の歴史的建造物、その他にも小城祇園祭りなどの有形無形の地域資源が数多く残るなど、今でも小京都小城らしい雰囲気を感じさせる風光明媚な地域です。
周辺には天山・清水の滝と鯉料理、江里山の棚田(日本の棚田百選)などの観光スポットを点在しており、天山の豊かな自然と街なかの歴史文化が感じられる結節地域としての特別な魅力を有する場所でもあります。
「小城」は、大和の