はじめまして、東京学芸大学附属国際中等教育学校です!
最初に、私たちの学校について紹介させてください。
東京学芸大学附属国際中等教育学校(以下、ISS(アイエスエス))は、東京都練馬区にある6年制の中高一貫校です。全校生徒は約700名。在校生の約4割が、帰国生・国外在住経験者という特徴を持っています。
それというのもISSは、日本で唯一の帰国生のみの高校であった附属高等学校大泉校舎(36年)と、帰国生受け入れを行ってきた附属大泉中学校(60年)を前身にもつからです。
現在、14年目の若い学校ですが、2校の歴史を受け継いでおり、国際バカロレアの認定校(MYP・DP)として、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の認定校などとして、先進的な教育活動に取り組んでいます。
そんなISSが、今回学校としてはじめてクラウドファンディングに挑戦します!
その目的は、「日本でいちばんソーシャルグッドがうまれる学校」をめざして、です。
なぜ中高生がソーシャルアクションをおこすのか
私たちの学校には、ボランティアや寄付、社会課題に関する研究などソーシャルアクション(社会貢献活動)に取り組んでいる生徒がたくさんいます。本校では、SAやSA活動と呼んでいます。
地域の防災訓練に参加する生徒や、以前に住んでいた国の地震被害について募金活動を行った生徒、課題研究として「こどもの貧困」や「動物の殺処分」などをテーマにする生徒、など様々です。
なぜ多くの生徒がソーシャルアクションに興味があるのでしょうか。今では学校説明会や学園祭の際に本校生徒のソーシャルアクションを知り、「自分もやってみたい」とこの学校を選択した生徒もいるようです。
2011年の東日本大震災以来、国内でもボランティアや寄付に関心のある人々が増えました。
そしてその動きは、10代にもおよんでいると私たちは日々実感しています。
たしかに、海外在住経験者の中には以前暮らしていた地域や学校でチャリティーに参加するのが当たり前だった、という生徒もいます。さらに、国際バカロレアのMYPプログラムの中心には「Service ・ Action」が設定されており、学校や地域などのコミュニティに貢献する意識の醸成があげられています。しかし、それ以上に生徒たちから「自分たちに何かできることはないか」「やれることがあるのならやってみたい」という気持ちがここ数年大きくなってきたように感じます。
学校設定教科「国際」 高校生と社会のつながりに関するダイアログ
ISSのソーシャルアクション(SA活動)
ISSは、少しずつ生徒がボランティア活動などに参加できる場所を増やしてきました。
様々な分野に触れることのできる環境が通年を通してあります。
また、部活動・委員会活動単位でのソーシャルアクションも行われています。
管弦楽部は、地域の病院などへの出張コンサートを長く実施しています。図書委員会は、近くの幼稚園への絵本の読み聞かせ活動を継続してきました。
またボランティア部は、地方創生に取り組むスタディツアーを実施(「長野県上田市が「私の地元」に。東京の中学・高校生の街との関わり方」『ソトコト』2019.05.21)したり、様々なボランティア活動の校内窓口として活動をしています。
生徒たちの活動は地域の方からのオファーやつながりの中からもうまれます。
地域の商店街、社会福祉協議会、まちづくりセンターや観光センター、地元町会さんなどネットワークを広げてきました。生徒の活動を通して、地域とのつながりもでき、地域にとって意味のある学校へと成長してきたと感じています。
[まちおこし]地元商店街のイベントに出店!
10年間のつながりが途切れてしまう…
しかし2020年、コロナ禍による3月からの臨時休校、非常事態宣言による休校延長、学校が再開してからも密を避ける行動が求められている中、生徒たちがこれまで参加していた活動の多くは中止となり、生徒自身もボランティアに出かけたり、街頭で寄付を募ることはおろか、外に出かけることすらもままならなくなっていきました。
そんな中で、生徒たちもオンラインでのイベントを主催したり、できる範囲で活動をしています。しかし、このままではこれまで10年以上積み上げてきた実績や想いが途切れてしまう、とそう感じています。
だからこそ、次年度に向けてより充実した生徒の活動、地域と共にある学校を目指すために、生徒がソーシャルアクションに取り組む際に支援する体制を強化していきたい!と考えています。
なぜ、そう思うのか。
これまで地域のイベントで一所懸命に活動する生徒を間近で見てきました。
一緒に参加している大人に、もしくは支援の対象者である方たちに「ありがとう」と言われ、恥ずかしそうな笑顔を見せる生徒を見てきました。おそらく彼らは、「自分も楽しくて参加しているのに、なんで」と思っているかもしれません。
しかし、その体験が“自分たちでもやれることがある”“何かやりたい”という心の変容につながっているように思います。自然と自己有用感を感じているのではないでしょうか。
[国際支援]チャリティースポーツイベントの運営ボランティア
私たちが実現したいこと
ソーシャルアクション=社会課題へと取り組む、ことは生徒の関心次第でフィールドは無限大です。
途上国の問題に関心を持つ生徒もいれば、地域の伝統文化をどのように持続可能なものとして行くか、と考える生徒もいます。海洋プラスチックの問題を深めたい、と思う生徒がいれば、子ども食堂でボランティアをする生徒もいます。
そうした経験は、社会の中で生きている自分の発見、いろいろなつながりの中で生きている自分を把握することにつながり、地域や社会や所属するコミュニティに目を向けて、アクションを起こそうとする生徒がたくさん育ってくれる、と思います。
私たちが実現したいことは、三つあります。
一つは、ISSとして「生徒のソーシャルアクション」をエンパワメントする体制の強化、です。
これは、今まで実施してきたことを持続的にそして組織的に体系化することを目的とします。
[活用計画の一部]
*ISS Social Action Prize(生徒表彰制度)の充実
*メディアセンター(図書館)における社会貢献関連書籍の購入
一つは、広くソーシャルアクションにつながる授業の開発、です。
[活用計画の一部]
*ゲスト講師・ワークショップ実施費用
*ISSオリジナル教材の開発
もう一つは、「生徒のソーシャルアクション」を支援するメソッドの共有と拡散、です。
多くの中高生が「何かやりたい」と考え、企画していると思います。
そんな時、そばにいる教員はどんな支援や、何に気をつければいいのか。
これまでの実績などをまとめて、多くの学校に広げていきたい、とも考えています。
[活用計画の一部]
*中高生向け『Social Action ガイド』の発行
資金の使い道
①生徒のソーシャルアクション(社会貢献活動)への取り組みにたいする支援:約21万円
*ISS Social Action Prize(生徒表彰制度)の充実
*メディアセンター(図書館)における社会貢献関連書籍の購入
*生徒研究(社会貢献分野)への支援
*生徒のボランティア活動などへの支援
②ソーシャルアクション(社会貢献活動)に関する授業・講座の開発と実施:約55万円
*社会貢献に関する授業の実施費用
*道徳・国際教養・キャリア教育等でのソーシャルセクター分野の講師招聘費用
*ISSオリジナルの社会貢献に関する教材の開発
③ISSでのノウハウを、他校などへ広く発信:約8万円
*中高生向け『Social Action ガイド』の発行
その他、GoodMorning/CAMPFIREプラットフォーム手数料等:約16万円
実施スケジュール
2020年12月下旬 プロジェクトページの公開
2021年2月 オンラインイベント開催(予定)
2021年4月〜 順次リターンを実施
*活動報告会は、2021年の秋頃を予定しています。
*このプロジェクトは、2022年3月末までに東京学芸大学附属国際中等教育学校で行う「生徒の社会貢献活動への支援事業(授業等)」の実施をもって完了となります。
<All-in方式で実施します。>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
ご支援をお願いします!
SAコーディネーター
藤木 正史本プロジェクトを担当している、藤木正史です。
社会科の教員で、日本史が専門です。大学院生時代、イスラエルとパレスチナの子どもたちの信頼醸成プログラムを実施するNPOに参加したことが、私にとってソーシャルセクターとの出会いでした。
東京学芸大学附属国際中等教育学校に着任して10年。NPOで活動していた時に感じた、「多くの人たちと協力して社会課題に取り組む充実感や達成感を生徒にも感じて欲しい、と生徒が社会貢献活動に参加する「場」づくりを行ってきました。
現在、校内では国際教養委員会という部署に所属し、生徒の社会貢献活動を支援するソーシャルアクション・コーディネーターとしても活動しています。
多くの生徒が、「何かしたい」と思っています。
しかし、中高生であれば様々なハードルがあることも確かです。
そんな彼らの「何かしたい」を応援したい。
先日、6年生(高校3年生)の「国際協力と社会貢献」という授業で、2019年に実施された「18歳意識調査「国や社会にたいする意識」についてダイアログをしました。
その時、生徒から出てきた言葉が「日本では『ちゃんと』が多すぎる」。
たしかに『ちゃんと」やらなければいけない、『ちゃんと』やり遂げなければいけない、と何かやる時に完璧を求められている、と感じる中高生が多いのではないか、と感じました。
『日本財団ジャーナル』【「18歳」シャカイ創りのヒント】
「高校生」が日本の「若者」について考えた。必要なのは「失敗しても大丈夫」と言える支え(特集第2回)
『ちゃんと』も大事、しかしまずは一歩ふみだす、やってみることが大事。
その一歩を後押しする環境を、みなさまからの支援で整えていきたいと思っています。
未来のソーシャルアクター(社会課題に取り組む人々)の育成に共感をしていただける方、ぜひ応援をお願いします。
税制上の優遇措置について
東京学芸大学へのご寄付に対しましては、確定申告を行うことにより税制上の優遇措置が受けられます。
<個人の場合> 所得税・住民税 ― 特定寄附金
個人で2,000円以上の寄附をされた方は、本学の発行した寄附金領収書を添えて確定申告を行うことにより、以下の措置が受けられます。
■所得税
下記の金額が、その年の所得税の課税所得から控除されます。
課税所得の控除額 = 寄附金額(所得の40%を上限)−2,000円
■住民税
所得税のほか、住民税が一部控除されます。
お住まいの都道府県・市区町村が、条例で東京学芸大学を寄附金税額控除の対象として指定している場合、総所得金額等の30%を上限とする寄附金額について、下記の通り翌年の個人住民税額から控除されます。
・都道府県が指定した寄附金 [寄附金額 - 2,000円]×4%に相当する額
・市区町村が指定した寄附金 [寄附金額 - 2,000円]×6%に相当する額
※都道府県・市町村の双方が指定している場合は10%となります。
※確定申告を行わない方は、該当自治体に住民税の申告を行っていただく必要があります。
<法人の場合> 法人税 ― 指定寄附金
寄附金は全額、当該決算期の損金に算入されます。
●文部科学省ホームページ「寄附金関係の税制について」
※詳細は、東京学芸大学基金ホームページを参照ください。
➡︎上記ページの「謝意」については、本プロジェクトの場合は該当しません。
リターンでの対応となります。
領収書の発行について
*「寄附金控除」をお受けいただくためには、確定申告の際に東京学芸大学が発行した「領収書」の提出が必要となります。
*「領収書」はプロジェクト終了後の発送となり、2021年4月を予定しています。
*「領収書」は令和3年分の確定申告に必要となりますので、それまで大切に保管してください。
*「領収書」はGoodMorningまたはCAMPFIREではなく東京学芸大学が発行・郵送いたします。
2020/12/29 17:27
ISSで社会貢献とであった中学・高校時代に母校で「社会貢献」という言葉と出会い、授業や有志活動などを通して多くの経験を積ませていただきました。 振り返ると、学校生活の中で様々な”機会”を用意し、興味を持った生徒の活動を”応援”し、きちんと”評価”をしてくれる学校の姿勢があったからこそ、自ら行動…
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