鞄職人とデザイナーが物作りの本質を追求。技術の結晶、ラウンドファスナーウォレット

取り出しやすくしました。

もちろん1段目と2段目では絞りの深さを変えているので楽に取り出せます。

”絞り加工”が施されたカードポケット(8枚)カードの出し入れがスムーズです。

【本当のモノづくりを伝えたい。緻密な作業、膨大な作業工程】

惣次郎が三代目を名乗るにあたり、モノ作りの原点に立ち帰り、決して手を抜かない本当にお客様に納得いただける物を作りろうと取り組んでいます。先代から培ってきた伝統的な技と、惣次郎が開発してきた新しい技術を最大限に駆使しています。

現在国内で出来る職人が極端に少なくなっている小物の“コバ磨き”にあえて拘り、パーツを一つづつ惣次郎独自の技術でコバを磨き込んでから丁寧に縫製し、さらに外側のコバを磨き上げます。そのパーツ一つ一つは贅沢にも裏側に革を貼り込んで作られており、強度増大と型くずれを防ぎます。

総パーツ数:50pcs. 総工程数:361

三代目惣次郎の技術と知識に裏付けられた膨大で緻密な作業工程の一部をご紹介いたします。
◯素材の質感を大切に。

1.革の裏処理工程です。昔は職人が海藻(布海苔)を鍋で煮て作りましたが、現在はCMC( いわゆるセルロース系溶剤)を使っています。この工程で革の歪みを均一にならし、 接着剤が革の表面に滲むのを防ぐ非常に重要な工程です。

粗裁断、ベタ漉き後に裏処理します。

重石を載せて最低二日間寝かせます。

右側が裏処理工程後の状態です。

2.表側の芯材にフェルトを採用。裏処理と相まって使い込むほど手に馴染みます。フェルトを貼り込んだ後、漉き加工をし全体厚を1.5〜6mmに調整します。

3.各パーツごと(ほぼ全パーツの見える箇所)に全7工程

両面面取り→荒削り→ペーパー掛け→色塗り→ミガキ→トップコート→バフがけ

仕上がり。乾燥
◯機能的で使いやすく

1.カード段ポケットの絞り加工。スムーズな出し入れを可能にしたカードの厚さを計算 した緻密な設計です。

裏革を貼り込み、粗裁断で”絞り加工”

上:左/二段目4mm絞り 右/一段目2mm絞り 下:絞り加工後に本型裁断。

一段目と二段目の両端が重なって厚くならないように計算されています。

口の革切れを極力防ぐように、糸目の数を計算してステッチが掛けられています。

2.両開きファスナー仕切りポケット。中が仕切られて二層式+両開きファスナーで出し 入れがスムーズ。

3.大きな小銭スペース。ウレタン芯と裏地をキルティング加工でコインをつまみやすくしています。

◯より丈夫で長持ちするように。手間を掛け様々な加工が施されています

裏側になる革に薄くて強い補強芯を貼り、最後の縫製時の針穴による革切れを防ぎます

Dカンが付く革パーツの裏側に隠しカシメで補強します。

全てのパーツは、縫製した後に“ゴロ”を掛けて針穴を潰し糸を引き締めます。

最終段階です。表胴の縫製

糸止め。上下の糸にノリを付けて結び、糸の切り口を内側に引き込みます。

【最適で最良の材料を使い、最高の商品に仕上げるというこだわり。】

●使い込むほど味が深まるナチュラルレザー。自分色の革に育てる喜び。

表革(3色)と裏側(サクラ1色)は、世界的に有名な伊ワルピエ社の”ブッテーロ”を使用しています。古典的な植物タンニンなめし製法で作られたこの革は、自然な品のあるツヤ感と油分を含みながらも適度な硬さを持つ独特なクオリティーが特徴です。

染色も自然な仕上げを持ち味としているので、原皮の持つ傷やシミなどが隠れにくくなっています。しか