はじめに・ご挨拶
はじめまして、西田清といいます。京都の観光地・嵐山に程近いところで染色工房「アート・ユニ」を営んでいます。職人歴は48年、「ヨソではできないこと」を追求してきて、独自の技法をたくさん生み出してきました。そのなかのいくつかは、パリコレクションでも評価をいただいたりしました。弟子入りしてきた大学生に新たな技法を授けるために、そして今まで培ってきた技術を次の時代に引き継いでいくために、人生初のクラウドファンディングに挑戦しますので皆さま応援よろしくお願い致します。
広幅(アパレル・インテリア用)の手描き染色ができる世界的にも珍しい工房です
決してアクセスのいい場所とは言えませんがフランスから来客があったりします
精いっぱい御礼しますので最後まで読んでいただけると嬉しいです
コロナで拍車がかかった右肩さがり
高齢化が進んでいて後継者がいない。そんな話は、よく聞くかもしれません。同業者はほとんど70代くらい、ここ数年、どんどん廃業していっています。まだ廃業できるだけマシで、金融機関からの借入金があるところがほとんどなので、廃業したくてもできず、ズルズル続けるしかない仲間もたくさんいます。
生活様式がどんどん変わっていって、もう多くの人は、イベントで着物を着ることもなくなりました。海外のほうが生産コストが安いからと、どんどん中国や東南アジアに生産拠点が移っていきました。さらに、昔は問屋がある程度、力をもっていましたが、最近はメーカーやブランドが力をもつようになったことで、原価の積み上げで売価が決まるのではなく、最終の販売価格が決まってから逆算で加工賃が計算されるようにもなりました。そういうことが重なって、今や、染め職人の業界では、30年前よりも加工賃が安い状況にあります。そのような中では、後継者を育てるのも至難の業です。
そしてこのコロナ。行政の補助金や助成金でなんとか生き延びているところも、来年を迎えられるか、もっといえば、この春を迎えられるか難しいところも多いというのが、肌感覚としてあります。今なら止むなく廃業したとしても、「このコロナで・・・」と、いい言い訳ができるのかもしれません。
職人を取り巻く環境は厳しくなるばかりです
突如として現れた大学生
およそ半世紀ちかいキャリアのなかで、バブル崩壊やリーマンショックなどを経験してきました。そ
して到来したコロナは、職人業界にとっても壊滅的なダメージをもたらしていて、身近な職人たちも、どんどん店じまいしています。今まで経験したことがないほどの不況がアパレル産業にかかわる職人たちを襲っています。
そのような中で、ひとりの大学生が工房に飛び込んできました。せっかくいい大学にいったのに、就職活動を辞めて「弟子入りさせてください」と。最初は断ったのですが、彼の熱意に押されて受け入れることにしました。
彼を受け入れたのは、2020年の5月ごろ、いよいよコロナが猛威をふるい、百貨店も休業していた頃でした。しかしそこから、新たなチャレンジが生まれました。お客さんの服を染め直すサービス、工房を公開してコレクションブランドに納めた技術を体感する企画、工房から生中継するオンラインツアー、こういうときだからこそ、アクションを起こしていく姿勢を貫いてきました。
弟子入りしてきた大学生
イベントでは技術を生み出してきた背景などをご説明したり
実際に皆さんにも体験してもらったりしています
それでもまた、世界に出す作品をつくる
この春、大学を卒業する彼と、世界で通用する必殺技を編み出そうとしています。平安時代、貴族の遊びが発端とされる「墨流し」。墨汁を水面に垂らして出来る模様で描いていく技法です。この技法をアレンジしたものを「流彩染め(りゅうさいぞめ)」と名付け、これまで培ってきた経験を総動員して世界をめざします。そして74歳になる今、知識と技術を次世代につないでいきます。
言い訳をして、諦めるのはいつでもできます。いま、アート・ユニでは、このままで終わってたまるかと、気持ちをより強くしています。「流彩染め」を確立させ、染色文化そのものの価値を高めるだけでなく、皆さんと作品づくりをする時間を共有することで、お客さんに提供する体験価値も高めていこうとしています。
コロナがあったからこそ生み出したことも活かして前に進みたいです
資金の使いみち
このコロナ禍を乗り越え、世界に通用する作品をつくり、つぎの世代に技術を引き継ぎたい。その布石となる「流彩染め」に使用する設備の導入資金に使わせていただきます。この設備を導入することによって、これまで培ってきた京友禅の技術や、うちの工房でしかできない加工技術を組み合わせた、第三の技術を編みだすことができます。長い時間のなかで数々の失敗
をしてきたからこそ、できることがあります。ご支援のほど、何卒よろしくお願い致します!
●流彩染め用の設備購入費用 500,000円/個×2個=1,000,000円
●試作品の開発費用 90,000円
●リターン品の制作費用 300,000円
●クラウドファンディング手数料 110,000円
合計1,500,000円
上記の合計金額のうち、100万円を集めたいと思っています。
流彩染めのサンプル
リターンについて
・5,500円コース
それぞれの月の花をあしらった90cm✕90cm四方の風呂敷をお届けします。ご自身の誕生日月や、だれか大切なひとの誕生日月のもの、お好きな花柄のもの、ぜひお選びください。
・10,000円コースその1
100cm✕100cm四方の流彩染めシルクスカーフをお届けします。今回、導入しようと思っている設備をつかって一点物のスカーフを心を込めて制作します。あなたの応援がシルクスカーフになります。
・10,000円コースその2
あなたの服をいい感じに染め直します。タンスに眠っている色あせたシャツや、着ていない服があれば、これまで培ってきた経験をもとに、わたくし西田清が「シブい」と思うデザインに仕上げてお届けします。
・20,000円コースその1
流彩染めシルクスカーフと、服の染め直しサービスの2本立てです。新たな文化のはじまりを予感させる作品や、エコに関心のある方は是非、こちらのコースをお選びください。
・20,000円コースその2
「世界に1着の服をつくろう」参加券をお届けします。工房まで足を運んでいただき、これまでの仕事のことや、コレクションブランドとの作品づくりのこと、これからのことなどについてのトークセッションしたあとに、実際に染色体験をしていただきます。ご自身の服をお持ちいただき(綿の厚手の素材が好ましいです)世界に1着だけの服をつくる体験企画です。
・30,0000円コースその1
今回のクラウドファンディングで導入する「流彩染め」をお客様と一緒に体験する企画です。トークセッションでこれまでの仕事のことや大切にしていること、こだわりについてお話しさせていただいたあとに、実際に体験していただきます。広幅(アパレルやインテリア用)の布地が出来上がりますので、その後、シャツやスカート、ワンピ
ースなどにもお仕立ていただけます。
・30,000円コースその2
これまで制作実績のある見本の布から、お好きな布を選んでいただき、「2M」染色いたします。(※参考:2Mは、シャツやスカート、ジャケット、などを制作できるくらいの長さです。)
・50,000円コース
これまで制作実績のある見本の布から、お好きな布を選んでいただき、「4M」染色いたします。(※参考:4Mは、だいたいセットアップで服を制作できるくらいの長さです。)
・100,000円コース
これまで制作実績のある見本の布から、お好きな布を選んでいただき、「10M」染色いたします。(参考:10Mあれば、いろんな種類の布を楽しめます。その布でセットアップを仕立てるのもよし、お気に入りの職人技で色ちがいのものを味わうのもいいと思います。)
実施スケジュール
2021年4月:クラウドファンディング挑戦
2021年5月:流彩染め商品開発
2021年6月:リターン品制作
2021年7月:順次、リターン品お届け
2021年8月:流彩染め体験サービス開発
さいごに
最後まで読んでくださってありがとうございます。「アート・ユニ」の雰囲気がわかる3分半の動画をつくりました。このクラウドファンディングで、新しい出会いが生まれたら幸いです。
※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
※特商法に関する情報
1.事業者の名称:アート・ユニ
2.お問い合わせ先:090-8168-9928(代表・西田)
3.メールアドレス:kiyoshinishidartuni@gmail.com
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