はじめに・ご挨拶
ふるさとの親の見守りプロジェクト代表 下井明雄
74歳 母の介護体験から高齢の方々の応援を第二の人生とし、生活応援ネットスキップを立上げました
信条:コロナ禍にあっても諦めない。姿勢:行動します。新たな取り組みで多くの想いを実現します。
このプロジェクトで実現したいこと
団体を支える仲間たち
『 コロナ禍で孤立する高齢者の日常を支える生活応援事業を維持したい !』
このため私たちは
【コロナ禍でふるさとに帰れない子どもたちに代わって、ふるさとの親たちに寄り添い、見守るサービス
に積極的に関わって行きます。】
本年度コロナの影響でサービス利用が激減し、この半年収入が対前年比40%減で事業継続が困難な状況
が続いています。
こんな中
「コロナ禍でふるさとに行けない。ふるさとに居る親の面倒を見て欲しい、コロナで孤立している親に寄
り添ってほしい」という」子どもさんたちご家族の切実な要望が数多くきております。
私たちは何とか対応したいと取組んでおります。
一日中誰とも話さない、どこにも行けない方々に寄り添い、少しでも認知症を予防する為に、介護保険で
はまかないきれない部分のお手伝いをしています。
このため
【 利用者さん(親ごさん)を支える安心の生活応援サービスを1人ひとりに届けていきます 】
1)利用者さんの思いをくみ取れるコーディネータを更に充実します。
遠くの子どもさんたちの要望をしっかり把握し、親ごさんを支えます。
親ごさん初め利用者さんを直接訪問し、相談に乗ります。
そして遠くのご家族の方々に親ごさんの声、状況を適時報告します。
2)多様な要望に応えます。
・家事(食事作り、お掃除、洗濯等) ・見守り、話・相談相手、役所への届け他 食事作りの後の歓談。/撮影はご本人様のご了解を得ております。 ・通院+通院付添い、買い物の送迎 ・ごみの片付け、ごみ出し、庭の草取りなどなど
病院の付添い。/撮影はご本人様のご了解を得ております。
3)行政や地域と連携して 適切な支援と安心な生活をカバーします。
・飯田市 福祉課、長寿支援課 ・いいだ地域包括支援センター
・地域の介護事業所や民生委員さん 他 福祉課と今後の支援の打合せ
プロジェクトを立ち上げた背景
高齢の方
々が住み慣れた町で生活し続けるために!!
私たちの事業所「生活応援ネット スキップ」は長野県飯田市上郷別府地域に2011年に開所しました。
開所以来、独り暮らす高齢の方や夫婦二人で暮らすお年寄りが住み慣れた町で生活し続けるため、福祉車
両による病院や買い物の送迎サービス、付添いや食事作りなどの生活応援事業を展開してきています。
また私たちは「経験、知識と自由な時間があるシニア世代」が中心となり、地域に開かれた事業所として
10年間運営してまいりました。
奥様による介助浴のため 毎週送り迎えをしております。/撮影はご家族様のご了解を得ております。
しかし本年度(令和2)はコロナの影響でサービス利用が激減し、この4月~12月の対前年比40%
減の厳しい状況が続いています。
このため本年度の採算が200万円の大赤字の見込(年間1800万円取扱高)であり、事業継続が非常
に困難な状況にあります。
サービス利用が減少していても、介護保険でカバーできないサービスを必要とされる利用者さんは、地域
にたくさんいらっしゃいます。
また都会の子どもさん達からコロナ禍でふるさとに帰れないので、代わって親たちを見守って欲しいとの
要望が多く寄せられています。
『何とか来年以降も継続できないか』との声が利用者さんの家族、行政、関係介護事業所、地域から寄せ
られて2020年10月「ふるさとの親を見守るプロジェクト」を立上げました。
プロジェクト検討会において当団体のメイン事業である「高齢者の日常を支える生活応援事業の維持」が
必須であり、具体的実施が確認・確定された。
ふるさとの親を見守るプロジェクトの検討会
私たちの「ふるさとの親見守り活動!」
安心した人生を送ってもらうため、積極的な見守り・支え合いサービスに取組んでいます。
1. 笑顔を取り戻し、遠くの家族に代わり人生の最後までお付き合いをしました!
当時94歳のお父様Hさん/飯田と横浜在住の息子さんへの寄添いでした。息子さんから「とても頑固で
言うことを聞いてくれない」とのこと。病院に付添い、自宅の掃除、買い物やお話相手をする中でだんだ
んと笑顔になりました。
1年後にお父さんの容体が急変。息子さんからすぐ帰れないので「スキップさん立ち会って」と連絡があ
りました。しかし病院にかけ
つけた時には間に合いませんでした。
最後の立会いを
依頼されました。
息子さんの奥様が悪性腫瘍の治療中で身動きできず、お父様の最後に立会えなかったので、「せめて一人
ぼっちでなく、手を握っていてあげたかった」と悔やんでいます。
最後は十分な支えに至りませんでしたが、それまでのHさんの人生に笑顔が見られるまで、寄添うことが
できました。
2. コロナ禍で母親の遠距離介護を皆でお手伝いをしています!
80代のKさん(女性、独り暮し)、若い頃は文章講座やお琴などいろいろな習い事をして、きれい好き
でとてもきちんとしていらっしゃいました。だんだんにお体が思うように動かなくなり、何度も入退院を
繰り返していらっしゃいますがとてもかわいらしい方です。
都会に居る娘さんが以前は1ヶ月に1回位、お母様の様子を見に来てくれていましたが、今はコロナのた
め面会も許されず、もう1年位殆ど会えずに電話だけで淋しい思いをしていらっしゃいます。
娘さんもご主人様のご両親のお世話をし、実母(Kさん)の介護もあり大変な時を乗り越えていらっし
ゃる方です。お母様の為に介護保険を目いっぱい利用しても足りず、不足分をすべてスキップに委託して
何とか生活を維持している状況です。
娘さんから細やかな指示を頂き、遠距離介護をスキップ全員でお手伝いをさせて頂いています。
週1度 施設 ⇒ 自宅でリハビリをしております。/撮影はご家族様のご了解を得ております。
一生懸命に生きた証を支えます
自宅で独りでは暮らせず・施設に空きがなく入れない高齢の方々、コロナ禍で帰ってきたくてもそれも
出来ない家族たちと、歯痒い思いをしていらっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。
一生懸命生きてきた最後に、悲しい思いをする方が 一人でも減ることを心ゕら願っています。
今回のプロジェクトでは皆様にいただいたご支援金は
1、高齢の方々を支える生活応援事業の中核サービス:送迎サービスに使用する福祉車両4台の維持費
(ガソリン費、修理費、車検費:152万円)!として活用させて頂きます。
送迎サービスは外出が困難な高齢の方々の足として、通院・買い物等生活になくてはならないサービス
になっております。しかし福祉車両の運行を維持し、安定的な足の確保が大きな課題になっております。
送迎用の福
祉車両と運転手さん
2.コーディネータが遠くの子どもさんとのコミニュケーションを深め、
ふるさと飯田に住む親ごさんの様子がリアルに伝わるよう通信リモートテレビ電話等の機材の調達費
(30万円)として活用させて頂きます。
コロナ禍のためご家族や遠くのご家族が親ごさん(利用者さん)と直接会えない、状況も分からない事が
現実に起きております。
利用者さんを見守っている私たちとして、テレビ電話等のリモート機器を用いて、ご家族の方々に状況を
リアルタイムに連絡・報告を行い、利用者さん・ご家族の双方が安心し合う環境つくりを進めていきま
す。
コーディネーター(左)が利用者さん(右)の家族にテレビ電話で報告中です。/撮影はご本人様のご了解を得ております。
今後のプロジェクト活動予定は
〇 2021年3月末~ 福祉車両4台の維持・整備の充実/定期点検、タイヤ交換
〇 2021年4月末 クラウドファンディング終了
〇 2021年5月 テレビ電話等リモートツールの購入と活用
〇 2021年5月末~ リターンの発送
最後に
「介護・福祉行政の関係者や地域の皆さんと共に、高齢の方々とご家族が安心して暮らせる環境づくり、
町づくりの実現を目指します!」
『ふるさとの親の見守りプロジェクト』はコロナ禍で危うくなった生活応援事業を維持・再生するだけ
でなく、利用者さん一人ひとりに寄り添ったサービスができるよう、サービスの質、の向上、ヘルパー
・運転手のレベルアップに努めます。
また介護保険と介護保険でカバーできないサービス(私たちの生活応援事業)の組み合わせにより、利
用者さんが切れ目なく安心して人生が送れるよう環境を整えます。
更に介護・福祉行政の関係者や地域の皆さんと共に、高齢の方々やご家族が安心して暮らせる、また遠
くのご家族が信頼して任せられる環境づくり、まちづくりを目指します。
息子さん(東京)の依頼で独り暮らしのお父さんの住まいをきれいにしました。/撮影はご家族様のご了解を得ています
娘さん(埼玉)の依頼で独り暮らしのお母さん(真ん中)を支えております/撮影はご家族様のご了解を得ております
コロナ禍の中でも利用者さん・遠くに住む子どもたちやご家族が、安心してご利用いただけるよう、高齢
の方々の日常を支
える生活応援事業を再生したい!。
応援メッセージ
■ 原 伸圭様 (飯田市上郷まちづくり委員会 元会長)
「生活応援ネット “スキップ」は介護保険制度から抜け落ちている、家事の手伝いや通院、買い物の
付き添い等のプロジェクト活動に取組む福祉団体として、地域の高齢世帯の大変頼りになる福祉活動に励
んでおり、地域にとって欠かせない団体となっている。
しかし今年は「コロナ禍」の渦に巻きこまれてしまい、利用回数が激減、存続の危機に陥ってしまった。
このことは、当該団体の自己責任でなく、「コロナ禍」という外圧によるものである。元々このような
福祉活動は経営が成り立つものではなく、市町村等公共事業体が取り組むべき業務であるが、いまの日本
の福祉政策から漏れており、地域の福祉団体が、ボランティア的に取り組んでいるのが実情である。
そんな状況の下で今年の「コロナ禍」がこのひ弱な団体の活動を襲い、経営危機に陥ってしまっている。
このような実情に鑑み、今回の運営資金の支援を求めることになったものである。
このような実情を、より多くの方にご理解いただき、ご支援をお願いしたいと思います。
■ K.H 様 ( 飯田市 福祉関係行政職員 )
今、地域では昔のような隣近所の助け合いや繋がりが希薄化して、生活していく中で多くの困りごとを
抱えたり、制度の狭間に苦しむ人を見かけます。
何が変わったか?・・・・少子高齢化?核家族化?介護の社会化の進展?要因は何であれ、その人の生活
は続いています。
行政のできることは、多くの方に平等にサービスを提供できる体制の整備。
そこに生じるすき間を埋めることはなかなか難しいことです。スキップさんはそのすき間を埋めるため、
地域に根付いた活動をしています。
代表の方を始めとして、スタッフのみなさんが、地域で生活をしているお年寄りや、障がいを持たれた
方が、安心して生きていくためのお手伝いを、強い思いを持って取り組んでいることに感謝します。
この思いを継続できる事業として将来に残していくために、私はエールを送ります。
思いだけでは実現できない夢、新たな取り組みにより夢を実現につなげるパワーに頭が下がる思いでいま
す。
■ 宇佐美桂子様 (主任ケアマネジャー、 グループかけはし 居宅介護支援
事業所管理者) 「お変わりありませんか。ご飯を3回きちんと食べとるかな?」
こんなふうに気遣ってくださる人がいる安心感。人との繋がりを大切にしているのがスキップさんです。
次第に歳を取り暮らしてしていくことへの不安、身近な人に相談したいけれど中々難しい状況。
しておきたいことがあるけれど出来ない現実。「助けてほしいなあ」のSOS。
ご本人の望まれる「やりたいこと」「しておきたいこと」の実行のためには、介護保険の対象にならない
サービスが必要になります。私も訪問介護員をしていた頃を振り返れば、「お墓参りに行きたい」「温泉
に行きたい」「孫の結婚式に出させてやりたい」などご本人やご家族の思いが叶えられるよう支援をし、
喜ばれたことを思い出します。(私の仕事場もNPO法人です)
その方の人生に関わらせて頂き、住み慣れた地域で暮らしていくためにも、柔軟な支援が行えるスキッ
プさんは、今後も重要な役割を担っていかれる事業所だと思います。
代表の方は、社会状況に対応したサービスや、高齢者の暮らしのために必要なことを常に考え、即実行に
繋げられる方です。
地域の実状に合わせた介護サービスを実現するためにも、スキップさんを応援します。
元サイト
ふるさとの親を見守るプロジェクト