雑貨作家さんの販路がコロナで激減
アクセサリーや服飾雑貨などを中心に手作りされている雑貨作家(クラフト作家とかハンドメイド作家とも言います)と呼ばれる方が、全国に大勢いらっしゃいます。その方の販路は主に、①ネット通販 ②近隣都市や観光地の雑貨店 ③イベントの3つですが、②は休店や閉店、③は軒並み中止に追い込まれるなど、コロナの影響をもろに受けて販路が大幅に減少してしまい、多くの作家さんは大変苦しい状況になっています。
行って見なければ分からなかった地方の現実
私は、約40年前に大林宣彦監督の映画に魅せされて何度も足を運んでいる場所があります。広島県尾道。親戚や友人もいないのですが、何年たっても変わらない街の雰囲気が魅せられたのかもしれません。
ところが、たまたま3月に、旧ギャラリーで昨年行った写真企画展に参加してくれた作家さんにお願いすることがあって、尾道を訪問したのです。
駅を下りてびっくりしたのが、2019年に改築されたきれいになった駅ビルのテナントが、コンビニ以外すべて撤退していたのです(現在は少しずつ戻ってきたと聞いています)。しかも、アーケードを歩いても、観客向けのお店はシャッターが下りたまま。これはいかん、地方は大変なんだと。
閑散としたJR尾道駅(今年3月)
実は4月にギャラリー存続をかけたクラウドファンディングで失敗
自己紹介が遅れて申しわけありません。私は東京の馬喰町(住所は東神田)と言うところで、デザイン事務所兼編プロを経営している「Mamasクリエイターズ株式会社」の松田ともうします。実は、コロナの影響で思った以上の増収が望めず、契約税理士の進言に従って固定費を下げるために、狭いところに引っ越しを考えていました。決して贅沢に広いわけではなく、アートギャラリー「Art Space 柳之森」を併設していて、その部分がペイできていなかったからです。ただ、単に広いだけだったら、即引っ越しているところですが、未練がありました。写真をご覧になったら分かると思うのですが、古民具の板戸(雨戸)18枚に囲まれたこだわりのスペースを、古民家の移築も手がける建築会社にわざわざ依頼して造ってもらっていて、とても思い入れがありました。
どうしても、このスペースが捨てられない。何か方法があるはずだ。そこで考えたのが、クラウドファンディングでした。そこでCAMPFIREさんにお願いして、クラウドファンディングを立ち上げました。がしかし、その時は準備不足も含め、目標額に達することができず失敗に終わりました。でも、コロナで苦しいはずの近所の飲食店をはじめ商店、ギャラリーが支援金を出してくれたことが分かり、もう少し頑張ろうと勇気付けられました。
失敗に終わったクラウドファンディング
大変な者同士でタッグを組もうと
尾道で会った雑貨作家の方をヒントに、全国の雑貨作家を元気にしつつ、ギャラリースペースを残す方法はないかと考えました。ギャラリースペースのある馬喰町・横山町・東神田界隈は、衣料品卸、衣料品雑貨卸などが多く集まる地域です。大半は卸ですが、小売りをやっている店もあり、最近は隣のビルなどに、高級インテリアショップが入り、同じビルにも通販専門だった衣料品店がリアル店舗を出します。雑貨を展示するのに持って来いの場所です。アートギャラリーの広さは約8坪とそこそこの広さで、ギャラリーを運営していたので、照明設備などはそろっています。
でも、展示料を出させて誘致するには、アート系の展示物しか扱ったことのない所など信用してもらえない。そこで、雑貨作家の方に